南側に家がある土地の日当たりは大丈夫?家を建てる際の日当たり対策も紹介

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南側に家がある土地の日当たりは大丈夫?家を建てる際の日当たり対策も紹介

家を建てる際に、日当たりの良い環境にしたいと考える人もいるでしょう。しかし、土地によっては日光が入りやすい南側に家が建つ場合もあります。このとき、日当たりに影響があるのではないかと心配になる方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、実際に南側に家を立てた場合の日当たりについてご紹介します。南側の土地を購入するメリットや注意点、日当たり対策などもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

南側に家がある場合、近隣住宅との距離によって日当たりは変わる!

土地の南側に家がある場合、近隣住宅の距離によって自宅への日当たりが変わってきます。結論からいえば、近隣住宅との距離が6m以上離れていれば日当たり的に問題ありません。ここで、近隣住宅との距離でどれくらい日当たりに影響してくるのか解説していきます。

南側の家との距離が4mの場合の日当たり

まずは、南側にある家との距離が4mだった場合の日当たりです。距離が4mしかない場合、ほとんどの時間帯は自宅に日が入ってこない状況になってしまいます。

一階の日当たり

一階部分は1年を通じて終日直射日光が入りづらくなってしまいます。春から秋にかけては日中に日差しが入ることもありますが、秋から冬、春にかけての期間だと近隣住宅の影が自宅の一階部分に被ってしまい、日当たりが悪くなってしまうでしょう。そのため、1年の半分以上が日当たりの悪い環境が続いてしまう可能性があります。

日当たりは太陽の南中高度(太陽が真南に来たときに一番高くなったときの地平線との角度)が大きく影響してきます。南中高度が高い夏至は日差しが家の中に入りやすいです。一方、冬至は南中高度が低いため近隣住宅によって日差しを阻まれてしまいます。

近隣住宅との距離が4mしかなかった場合、冬至だと午前中から夕方にかけて晴れていても日光が入りにくいため注意が必要です。

二階の日当たり

二階は一階に比べて高さがある分、近隣住宅との距離が4mでも日差しが入りやすくなります。とくに、春から秋にかけては1日中日差しが入る状況です。もし4mしかない場所に家を建てるのであれば、二階リビングを検討してみるのも良いでしょう。

ただし、南中高度の低い冬至や秋から春にかけての期間は1日の中で日当たりの変化が大きくなってしまいます。たとえば、朝は若干日が差す程度しか日差しが入らない可能性があります。

しかし、お昼に近づけばしっかりと直射日光が部屋の中に入るため、日当たり的にも大きな問題はないでしょう。夕方になれば南側の家から伸びる影の影響もあり、薄暗さを感じてしまう可能性があります。

南側の家との距離が6mの場合の日当たり

南側に家がある場合でも、近隣住宅との距離が6mだった場合は、一階・二階で日当たりにどのような違いが出てくるのでしょうか?続いては、近隣住宅との距離が6mだった場合の日当たりについてご紹介します。

一階の日当たり

一階部分の日当たりは春・夏・秋の期間はとくに問題なく、良好な環境にあります。1日を通して一階リビングに日差しが届くので、気持ちよく過ごせるでしょう。

ただし、注意したいのは南側に庭を設ける場合です。いくら一階に日差しが入り込んでも、6mの間には近隣住宅の影がある状況です。そのため、南側に庭を設けてしまうと、大半は日影になってしまう可能性が高まります。

また、冬になると日当たりがあまり良くない状況に陥ってしまいます。一階だと朝から夕方まで日差しが入らない状態が続いてしまう可能性があるでしょう。

二階の日当たり

二階は高さがある分、一階よりも日当たりが良くなります。春・夏・秋の期間も1日中日差しが部屋の中に入り、明るく過ごせるはずです。

一方、冬の期間は朝・夕方と昼までで日当たりが大きく異なります。日の出・日の入りの前後1~2時間はあまり日差しも入ってこず、照明器具の使用が必要となる状況となるでしょう。

しかし、お昼近くになると日差しが入るようになります。部屋の奥までしっかりと日差しが入り込みますが、その分明るすぎると感じてしまう可能性もあるでしょう。

南側の家との距離が8mの場合の日当たり

南側の家との距離が8m程度ある場合、日当たりに関しては1日を通して良好な時期も多く、冬場であっても一階の部屋に日光が差し込んでくる場合もあります。具体的にどのような日当たりになるのか解説していきます。

一階の日当たり

南側にある家と自宅との距離が8mほどある場合、春・夏・秋の期間だと影はほとんど自宅と被らず、日当たりにも影響しないでしょう。そのため、一階でもしっかりと日差しが入り込みます。南側に庭を設けた場合は、近隣住宅側4mほどは影がかかってしまう可能性があるものの、自宅側は影響を受けづらく、植物なども育てやすいです。

冬の期間は南中高度が低い影響で、一階に影がかかってしまうこともある可能性はありますが、それでも昼頃になれば日差しが入るようになり、一階でも日光の明るさを感じられるでしょう。冬でも日が入るようになれば、部屋の中も暖かくなるため、暖房代や電気代の節約につながることも期待できます。

二階の日当たり

二階は一階以上に日当たりが良くなり、1日中日差しが入る環境になります。春・夏・秋の期間は近隣住宅の影が自宅に被ることもないため、明るい空間の中で生活ができるでしょう。

また、冬場に関しても二階部分は朝と夕方で若干日当たりが悪くなる可能性もありますが、基本的には近隣住宅の影響をほとんど受けません。昼間になればしっかりと日光も差し込んできます。

ただし、二階は一階に比べて日差しが入り込みやすいこともあり、日当たりの良さがかえってデメリットにつながる場合もあるので注意が必要です。たとえば、夏になると日差しが強くなり、部屋の中が暑くなりすぎる可能性もあります。

近隣住宅とも離れているため日差しを遮るものもなく、部屋の中にいても眩しいと感じることもあるでしょう。二階で日差しが強すぎると感じる場合には、遮熱カーテンや遮熱フィルムなどで対策をしておくのもおすすめです。

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南側に家がある土地を購入するメリット

南側に家がある土地は、近隣住宅との距離が6m以上離れていないと日当たりに悪影響を及ぼしてしまいます。しかし、南側に家があることで生じるメリットがあるのも事実です。ここでは、南側に家がある土地を購入した場合に得られる3つのメリットをご紹介します。

プライベートな空間をつくりやすい

南側に近隣住宅がある場合、プライベートな空間をつくりやすいというメリットがあります。近隣住宅からの視線が気になってしまう場合もありますが、道路に接している場合はさらに多くの人の視線が気になってしまうことも珍しくありません。

また、道路に面していない場合、庭などを設置して子どもやペットを遊ばせやすくなります。このように、南側に家があることで、道路に面していないプライベートな空間をつくれるのはメリットです。

駐車場などが日光の影響を受けづらい

南側に家があるということは、道路はそれ以外の方角と接しており、駐車場も南以外の方角につくることになります。南以外の方角に駐車場をつくることで、自動車が日光の影響を受けにくくなる点はメリットです。

自動車は主に4層の塗装によって保護されていますが、紫外線の影響で1層目の上塗りクリアーが劣化し、2層目の上塗り部分にまで悪影響を及ぼす場合があります。

南側に駐車場を置くとどうしても日光の影響を受けやすくなりますが、南側以外の方角で駐車場をつくることで、自動車の劣化の進行を緩やかにできるでしょう。

南側に家がある土地を購入する際に気をつけたいポイント

南側に家がある土地を購入する際は、いくつか気をつけたいポイントがあります。どのような点に注意すれば良いのか、解説していきます。

南側の近隣住宅の高さも測る

土地を購入する前に、南側の近隣住宅がどれくらいの高さなのか確認しておくことが大切です。近隣住宅の高さがわかると、自宅にはどれくらいの日差しが入るのか、時期によって日当たりにどれだけの違いが出るのかなどを確認できます。近隣住宅の高さを測る際は、自宅までの距離も明確にしておくと日当たりも計算しやすいです。

なお、一般的な二階建ての住宅では、地上から屋根の高さまで約6~7mとなります。三階建ての場合は約9~10mです。

朝・昼・夜の実際の日当たりも確認する

建築に関する専門的な知識を持っていなくても、日当たりの良さや日の当たり方などは判断できます。自宅を建てる前に土地の日当たりを確認したい場合は、時間帯を変えて現地を訪れ、日当たりを確認するようにしましょう。

また、季節によって太陽の南中高度が変わり、日差しの入射角度なども変わってきます。とくに冬は春・夏・秋に比べて南中高度が低く、日差しも部屋の中に入りづらい状況になるでしょう。そのため、可能であれば冬場の日当たりも確認してみてください。

南側に家がある場合にできる日当たり対策

南側に家がある場合でも家を建てるときに前もって対策を講じておくことで、日当たり対策ができます。具体的にどのような対策ができるのか解説していきます。

二階や三階にリビングを設ける

南側に家があるとどうしても一階部分は日が当たりにくい状況になってしまいます。しかし、日差しが入りやすい二階・三階にリビングを設ければ、採光も取りやすくなり明るい空間をつくれるでしょう。

また、二階・三階にリビングがあることで、道路や近隣住宅からの視線も気になりにくくなります。一階に子ども部屋や寝室などを設けることで柱と壁が増え、耐震性が向上する効果も期待できるでしょう。

高窓や天窓、吹き抜けを取り入れる

自宅に高窓や天窓、吹き抜けを取り入れることでも日当たりを良くすることが可能です。天窓は屋根や天井部分に設置するため、近隣住宅の影に関係なく日差しを取り込めます。晴れたときの青空や、夜に星空を眺められることもメリットです。

高窓は壁の高い位置に取り付ける窓になります。高窓なら日差しを取り込みつつ、プライバシーも守ることが可能です。

吹き抜けは縦方向に空間が広がるため開放感が出やすく、空間を広く見せられます。また、吹き抜けの高い位置に窓を取り付けることで日光も入りやすくなり、部屋全体が明るい空間となるでしょう。

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日当たり対策が得意なハウスメーカーに依頼する

南側に家がある土地を購入する際は、日当たり対策が得意なハウスメーカーに依頼し、日当たりが良くなる工夫が盛り込まれた家を設計してもらうのもおすすめです。しかし、どのハウスメーカーが良いのかわからない人もいるでしょう。そこで、ハウスメーカー探しでお悩みの方は、「LIVRA WORLD」を活用してみてください。

LIVRA WORLDは、全国各地のハウスメーカーが集まるオンラインの住宅展示場です。バーチャル空間で各ハウスメーカーの家を自宅からチェックできます。モデルハウスをカスタマイズして、自分なりの家をシミュレーションすることも可能です。

モデルハウスを検索する際は、「出展社を探す」から建築予定のエリアを選択することで探せます。各ハウスメーカーのページからは資料のお問い合わせや、オンライン・来店・商談予約も可能です。LIVRA WORLDを使って、日当たり対策が得意なハウスメーカーを見つけてみましょう。

南側に家がある土地は、日当たり対策を考えよう!

南側に家がある土地は、一階・二階や時間帯、季節ごとに日当たりも変化します。近隣住宅との距離が近すぎると影の中に入ってしまう時間も長くなってしまうため、1日を通して部屋の中に日が差さないこともあるでしょう。

しかし、南側に家がある土地でも工夫次第で自宅の中に日差しを取り込むことは可能です。設計の段階から日当たりについても考慮し、南側に家がある土地でも日当たりの良い住環境をつくっていきましょう。



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