間取りの工夫例7選+収納アイデア7選!間取りの決め方のポイントも
マイホームを新築するとき、...
変則的な土地の代表として挙げられる「旗竿地(はたざおち)」。旗竿地を候補のひとつにしている方もいるかもしれませんが、さまざまなデメリットやメリットがあるため、慎重に検討を進めなければいけません。
そこで今回は、旗竿地の購入を検討しているご家庭へ、旗竿地の特徴やデメリット、メリットについて解説します。
目次
旗竿地とは、土地の形状を指す表現で、細長い通路部分(竿の部分)とその先にある広い部分(旗の部分)からなる土地のことを指します。一般的には、竿の部分が公道に面しており、その先の広い部分が宅地となる形状です。
旗竿地のデメリットやメリットについては以下で解説します。
旗竿地は、土地の形の異形さから、さまざまなデメリットや後悔につながる事例があります。主な例は以下の通りです。
1つ目のデメリットは、日当たりや風通しの悪さです。旗竿地は、入り口から奥に向かって家が建てられており、周囲は隣家に囲まれていることが多いです。隣家に囲まれてしまうことで、日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。
私生活において採光が悪いと、洗濯物を外に干した際に乾きにくくなってしまうだけでなく、健康にも影響を与えかねません。また、風通しが悪いことで、住居内の換気がしにくく、私生活で余分なストレスを抱えやすくなってしまうのです。
2つ目のデメリットは、間口が狭い点です。旗竿地の間口は駐車スペースとして活用できますが、車の大きさによっては通路部分が狭くなり、車への乗り降りがしにくくなってしまいます。また、車を2台以上保有している家庭の場合、車を縦に並べなければいけません。
間口に車を2台以上縦に並べる場合、奥に入れている車を使用したいときは、1度前の車を出してから後ろの車を駐車場から出し、再度駐車する必要があります。そのため、車を2台以上保有している家庭の場合、車の出し入れに不便さを感じてしまうでしょう。
3つ目のデメリットは、建築コストが割高になりやすい点です。旗竿地は間口が狭いため、工事の際に重機が入りづらく、手作業で行う作業量が増えやすくなります。そのため、工事にかかる日数が多くなり、人件費も多くかかってしまうのです。
また、これまで家を建てていなかった旗竿地に家を建てる場合、水道やガス、電気などのライフラインを新たに整備しなければいけないため、工事費用がかさんでしまいます。
その結果、建築にかかる費用が高くなりやすく、住宅を建てる際の建築コストが高くなってしまうのです。
4つ目のデメリットは防犯面のリスクです。一般的な住居の場合、窓を通して外から家の中を覗けてしまうことがあります。その点、旗竿地は周りが隣家に囲まれているため、通行人や外からの視線を感じにくく、プライバシーを確保できるため、メリットを感じる方もいます。
しかし、裏を返せば、人目が届きにくいので、空き巣が入りやすい環境であるともいえるでしょう。そのため、一般的な住宅よりも防犯に気をつかわなければいけません。また、ホームセキュリティを強化するためには費用がかかるため、さらにトータルコストがかさんでしまう可能性があります。
5つ目のデメリットは、手放すときに売りにくい点です。旗竿地は、一般的な住居とは土地の形が異なるため、理想の家が建てにくいと感じ、自由度を低く感じる方もいます。また、先述した間口の狭さや建て替え・リフォーム時の建築コストが割高になることによって、好き嫌いが分かれやすい土地です。
仕事の転勤や何かしらの事情で引越しをしなければならなくなった場合、土地や建物を売却しなければいけません。しかし、好き嫌いが分かれやすい旗竿地では、なかなか買い手が見つからないということも起こり得ます。
そのため、家を建てる際は、売却するときのことも考えて、慎重に土地選びをしなければいけません。
先述したように、旗竿地にはさまざまなデメリットがあります。しかし、決してデメリットばかりではなく、メリットとなる点も多いです。
主なメリットには以下のようなことが挙げられます。
1つ目のメリットは、購入時の値段が安くなりやすい点です。その主な理由は、「需要の低さ」が関係します。先述したように、旗竿地は「日当たりや風通しの悪さ」「防犯面のリスク」「自由度の低さ」など、さまざまなデメリットがあることで、好き嫌いが分かれます。
そのため、一般的な土地の住居に比べると需要が低くなりやすいので、結果的に坪単価が低く、価格が安く設定されやすいのです。
2つ目のメリットは、騒音が少ない点です。たとえば、道路に面している住居では、車や人が通る度に声や騒音が聞こえてしまいます。なかには人の声や車の騒音がリビングにまで聞こえてきてしまい、ストレスを抱えている方もいるでしょう。
その点、旗竿地は隣家に囲まれており、住居と道路の距離も離れていることから、周りの騒音が聞こえにくく、静かな暮らしが実現しやすいのです。
3つ目のメリットは、敷地面積が広くなりやすいという特性です。旗竿地は、一般的には道路に面した部分(竿の柄)と、その奥に広がる部分(旗の部分)から構成されます。この奥に広がる部分は、一般的な敷地よりも広範囲であることがあります。そのため、総敷地面積は一見小さく見える旗竿地でも、比較的広い空間を手に入れられるのです。
旗竿地のメリットやデメリットを把握しきれずに、家を建ててから後悔してしまうというケースも少なくないでしょう。そこで今回は、旗竿地を建てる際に後悔しないためのおすすめポイントについて解説します。
1つ目は「間口のスペースを確認する」ことです。旗竿地でとくに後悔しやすいのが、駐車場などに使用する間口のスペースです。間口のスペースは、土地や建物の活用のしやすさに大きく影響します。たとえば、複数の車の出し入れが簡単にできたり、植物などを育てるスペースなどに活用できたりするでしょう。
そのため、旗竿地を購入することを検討する際は、必ず間口のスペースを確認しておくことが大切です。
また、建築基準法により、2m以上の間口がない土地には住宅を建築できません。車などを駐車することも考慮すると、最低でも2.5m以上はほしいところでしょう。
2つ目は「重機が入れるか確認する」ことです。先述したように、旗竿地では間口のスペースが狭いため、建築する際に、重機が入れない可能性があります。重機が入れない分、作業効率を下げないために作業員が増えることもあり、その分人件費がかさんでしまうこともあるでしょう。
そのため、工務店やハウスメーカーに見積もりを出してもらう前に、重機が入れるスペースがあるのかを確認しておくことが大切です。
3つ目は「隣家との距離を確認しておく」ことです。旗竿地は、周りが隣家に囲まれており、日当たりや風通しが悪くなってしまうことがあります。また、隣家との距離が近すぎると、家の中の様子が見えてしまうことがあるでしょう。
家を建ててから、思っていた以上に隣家との距離が近いという後悔をしないためにも、事前に距離を確認しておくことが大切です。
4つ目は「防犯対策をする」ことです。旗竿地は、人目が付きにくいことから空き巣に入られても気づかれにくいというデメリットがあります。そのため、ホームセキュリティを万全にするためにも、家の防犯対策をしておきましょう。
たとえば、家の玄関や庭に監視カメラを設置したり、強度が高いガラスの窓を設置したりするなどです。最近では、通販でも4,000〜10,000円ほどで監視カメラを購入できるため、比較的安く防犯対策ができます。
5つ目のポイントは、「トータル費用で判断する」ことです。旗竿地では、土地や建物の購入費が安い分、初期費用だけで値段を判断してしまう方もいます。しかし、建築費用が割高だと、トータル費用が高くなってしまう可能性もあります。
そのため、見積もりを作成する際には、ハウスメーカーや不動産会社に予算を踏まえた価格の相談を行い、費用感をチェックしておくとよいでしょう。
旗竿地の購入を検討している人のなかには、実際に購入した人がどのように思っているのか気になっている方もいるでしょう。不動産に関する口コミ掲示板として有名な「マンションコミュニティ」によると、旗竿地に関する感想で、以下のような声が挙げられています。
【良いと感じている方の声】
【後悔している方の声】
上記のように、整形地よりも費用が安いという、旗竿地ならではのメリットを魅力に感じる方がいる反面、「イメージしていたよりも1階の日当たりが悪い」と後悔してしまう方が多いようです。
しかし、すべての旗竿地が必ず日当たりが悪いというわけではなく、隣地の外壁との距離や土地の広さ、形状なども、条件によって異なります。旗竿地を含めて土地を選ぶ際は、実際に訪れてみて、周りの状況を確認しましょう。
今回は、旗竿地の購入を検討している方に向けて、旗竿地のメリット・デメリット、後悔してしまう例を紹介しました。
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