間取りの工夫例7選+収納アイデア7選!間取りの決め方のポイントも
マイホームを新築するとき、...
2階・3階建ての新築住宅を建てる場合、階段の位置やデザインなどを考える必要があります。注文住宅なら内装に合わせておしゃれな見た目や素材にこだわることが可能です。同時に階段づくりでは安全性にも考慮しなければなりません。
住まいの階段づくりは家づくりで失敗しやすい部分の1つであるため、後悔しないためのポイントを確認しておきましょう。この記事では、注文住宅の階段づくりの基本や設計のポイントなど解説していくので、ぜひ参考にしてください。
目次
階段の位置は、住まい全体のレイアウトに影響を与えるので、慎重に検討しましょう。また、位置だけではなく、デザインにも注意しなければなりません。まずは、注文住宅の階段づくりに関する注意点をご紹介します。
住宅の雰囲気に合わせて、おしゃれな階段を選びたいものです。しかし、デザインばかり重視すると、後悔する可能性があります。
たとえば、骨組みと踏板のみで構成されたスケルトン階段は、シンプルでスタイリッシュなデザインです。しかし、強度な構造でつくらなければならないため、建築費用が高くなってしまいます。
段差同士をつなぐ板がないので、階段の隙間からごみや埃が下に落ちやすく、こまめな掃除が必要なこともデメリットです。また、上り下りする際に下から上が丸見えになってしまいます。女性がスカートを履いて上り下りする際のことも考えて、設置場所や角度にも配慮して設置場所を考えていきましょう。
かね折れ階段は、階段の途中に踊り場を設けてカーブする形になっています。カーブのない直線階段よりもスペースをとらなければなりません。
また、踊り場で角度が変わるため、その際に足を踏み外してしまう可能性があるでしょう。安全に上り下りができるように、階段の寸法をよく検討する必要があります。
直線階段は古くから日本家屋で定番の階段ですが、転倒リスクが懸念されます。コンパクトな階段にすると急な勾配となってしまい、注意して上り下りしなければなりません。
足を踏み外して転落すれば下まで一直線に転げ落ちてしまい、大きなケガにつながってしまうでしょう。直線階段のリスクを考慮せずに設計してしまうと後悔につながるので、スペースの広さや勾配には十分に注意して設計する必要があります。
注文住宅の階段づくりで失敗しないためにも、まずは階段設計の基本を知ることが重要です。ここからは、階段づくりで押さえておきたい基本について解説します。
そもそも階段にはどのくらいのスペースが必要なのか、しっかり理解しておきましょう。平面で考えると、どの種類の階段でも最低で1坪分(畳2枚程度)の広さが必要といわれています。
また、階段は踏面(1段あたりの奥行き)と蹴上(1段あたりの高さ)の高さも決めなければなりません。建築基準法で定められる階段の寸法の最低基準は踏面が15cm、蹴上は23cmです。あくまでも最低基準であるため、この寸法では踏み幅が狭かったり、段差が高いと感じたりする場合は調整できます。
日本人の場合、階段は蹴上げの2倍に踏面を足して60cmの寸法になるとちょうどよいとされています。そのため、踏み面30cm、蹴上げ15cmの寸法がおすすめの目安です。
蹴上げの高さは20cm以下が理想的といわれており、この数値に合わせて階段をつくると段数は14~15段となるのが一般的です。ただし、14~15段はあくまでも目安です。
階段の段数は、1階天井の高さによって異なります。たとえば、蹴上げが15cmの場合、1階天井の高さを15cm増やすとなれば、階段の段数も1段増やさなければなりません。
また、段数は蹴上げの高さでも変動する点にも注意してください。蹴上げが高くなれば段数は減り、逆に低くなれば段数は増えます。
ただ、ベストな段数はその人の身長や歩幅にも左右されるため、実際にモデルハウスなどで実際に階段を登り、自分にあった段数を見つけましょう。
子どもやお年寄りがいるお家では、とくに安全性を重視して階段を設計する必要があります。また、階段は将来のことも考慮しておくことが大切です。今は足腰に問題がなくても、長い歳月が過ぎれば体は衰えてしまいます。不意な事故によるケガで、足腰が悪くなってしまう可能性もあるでしょう。
歳やケガの影響で、今までどおりに階段を楽に上り下りできるとは限りません。いつまでも安全に階段を使えるように、ゆったりと上り下りできる階段が望ましいです。
階段の勾配を緩やかにしたいときは、少し階段面積が広くなってしまいますが、踏み面を広くとるか段数を増やしましょう。また、踊り場を設けることで、より上りやすい階段になります。
注文住宅は自由設計が魅力であり、階段の種類も自分好みに選べます。我が家に適した階段を選ぶためにも、どのような階段があるのか把握しておきましょう。
上と下の階が一直線でつながっている階段です。直階段やストレート階段とも呼ばれています。シンプルな形状であるため、ほかの階段と比べて建築費用がかかりにくいのがメリットです。また、階段下を収納スペースとしても活用できます。
直線階段のデメリットは、上述したように転落した際に下まで一気に落ちてしまう可能性があることです。小さな子どもや足腰が不自由な高齢者がいる世帯は、とくに注意しなければなりません。安全性を高めるためには、勾配が緩やかな階段になるように広めにスペースをとりましょう。
途中でL字(角度90度)にカーブしている階段です。カーブ部分が踊り場となっているので、万が一、一番上から転落しても、下まで一気に落ちてしまうのを回避できます。また、踊り場の部分を収納スペースとして活用することも可能です。
かね折れ階段の場合、踊り場を設ける分、直線階段と比べて面積を広くとらなければなりません。使用する建材も増えるため、建築費用が高くなりがちです。
途中でコの字やU字に移動方向が変わる階段です。折り返し地点に踊り場を設けるスタイルと、踊り場を設けずにステップを上がっていくスタイルがあります。
直線階段よりも段数が多くなるので、階段の勾配を緩やかにすることが可能です。折り返し地点がある分、上から一気に下まで落ちるリスクも軽減されます。ただし、かね折れ階段と同じく、途中で踊り場や広めのステップを設けなければならないので、ある程度広い面積が必要です。
円弧を描くようにステップが設置されたスタイルの階段です。ほかの種類と比べて独創性や存在感が強くあり、高級感のある住まいを演出したいときに適しています。照明はシャンデリアを組み合わせてゴージャスなインテリアにするのもよいでしょう。
ただし、カーブ階段も直線階段と比べてスペースを広めにとらなければならず、建築コストも高くなりやすいので注意してください。
1本柱を軸に、らせん状に上り下りする階段です。カーブ階段と同じくおしゃれで高級感のある階段にしたい人に向いています。
筒状に空間を使うので比較的スペースをコンパクトに設置でき、スペースを広くとりたいリビング階段にもおすすめです。ただし、階段が狭くなりやすく、足を踏み外しやすいデメリットがあります。また、構造が複雑であるために建築費用が高くなりやすい点にも注意してください。
注文住宅の階段設計では、手すりの種類も考えていきましょう。手すりは、大きく分けて壁付けタイプ・オープンタイプ・パネルタイプの3種類から選びます。
階段の壁側に設置される手すりで、日本では定番の種類になります。壁に受け具を設置し、それで手すりを固定するシンプルな構造であるため、コストが低い点がメリットです。
2000年以前は、階段の両側に壁があれば手すりは設置しなくても問題ありませんでした。現在は法改正がされ、最低でも片側に手すりを設置することが義務づけられています。
片側や両側に壁がない階段に設置される手すりです。シースルーやスケルトンとも呼ばれています。階段部分が丸見えなので、開放感がある見た目が魅力です。
壁が片面だけある階段によく採用されています。両面に壁がある階段と比べて、片面だけオープンタイプの手すりにすることで、開放的で採光性や通気性も良好な階段にすることが可能です。
手すりとステップの間に、パネルが設けられているスタイルになります。手すりとステップの間をふさぐため、小さな子どもやペットも安心して上り下りすることが可能です。パネルは透明か半透明となっているため、オープンタイプの開放感をそのまま残しながら安全性を高められます。
階段は構造以外に外観にも種類が存在します。階段の使い勝手や見た目に影響を与えるので、外観の種類を知って、我が家に適したデザインを選びましょう。
踏板と蹴込板により段差部分が箱のような姿に見える、実用性を重視したスタンダードな外観です。踏板を支える踏込板で視線がふさがれるため、圧迫感を感じやすい点がデメリットになります。抜け感を出すためには、オープンタイプの手すりを採用するとよいでしょう。
箱型階段では、階段下を収納スペースにできます。扉付きにして生活感が強い道具を隠してしまえる収納にするのもよいですし、棚をつくって見せる収納や本棚として使うのもおしゃれです。
蹴込板がなく、踏板だけで構成された外観です。ストリップ階段やオープン階段とも呼ばれています。箱型と違って視線が抜けるデザインであるため、光や風が通りやすく、明るさと開放感を演出できる点が魅力的です。
ただし、ほかの階段よりも丈夫な構造にしなければならず、コストは高くなりがちです。また、蹴込板はないので、階段を踏み外した際に転倒のリスクが高まります。小さい子どもやお年寄り、ペットがいるお家では安全対策が必要です。
ステップの一部を見せる形にしている階段です。階段を横から見たときにひな壇のように見えることから、ひな壇階段と呼ばれています。
あえて壁からはみ出すように階段を見せることで、おしゃれですっきりした印象にすることが可能です。下半分まで階段を露出させたり、踊り場まで壁を設けなかったり、見せ方もさまざまなアレンジができます。
片側の壁で階段を支えるタイプの階段で、フローティング階段とも呼ばれています。スケルトン階段と相性がよく、踏板が宙に浮いたようなデザインにできることが魅力です。片側の壁で階段を固定するため、安全性に考慮した設計と施工技術が求められます。
また、安全性に考慮して壁と反対側に手すりを設けたほうがよいでしょう。開放感を損ねないために、オープンタイプかパネルタイプの手すりがおすすめです。壁側にも手すりを設置すれば、より安全に上り下りが可能です。
階段をつくるためには一定の広さが必要ですが、狭い土地ではそれがネックとなってしまうでしょう。可能な限り面積を居室に充てられるように、狭小住宅の階段設計では以下のような工夫が求められます
狭小住宅で階段を設置する場所は、リビングがおすすめです。リビング階段にすることで、階段に行くための廊下をつくる必要がありません。1階の廊下面積が減る分、リビングやほかの部屋にスペースを充てることが可能です。
また、リビングに階段をつくることで、家族が顔を合わせる回数を増やせるメリットもあります。リビングの外に階段を設置すれば、家族と会わずに2階まで移動することが可能なので、会話不足になりやすいです。上と下に移動する際に家族と顔を合わせる機会があれば、自然とコミュニケーションがとりやすい住宅にできます。
らせん階段は踊り場を設けないため、かね折れ階段や折り返し階段と比べて省スペースで設置できます。設置場所の自由度も高く、見た目もおしゃれなのでデザイン性にこだわりたい人におすすめです。
住宅が密集した狭小住宅の場合、リビングに吹き抜けを設けて採光をとり入れるケースがよくあります。蹴込板がないらせん階段は、吹き抜けリビングとも相性抜群です。上から差し込む自然光を遮ることなく、明るいリビングを保てます。
直線階段の場合、階段が長くなるほど必要なスペースが大きくなります。狭小住宅で直線階段を設置したい場合、できるだけ段数を減らして短めにするとよいでしょう。
階段を短くするとなると、2階の階高を抑える必要があります。天井が低くなる分、1階部分は少し窮屈な印象になりがちです。しかし、工夫次第で空間を広く見せることができます。
たとえば、リビングの場合、天井が低い部分と吹き抜けをつくるとメリハリがつき、広々としたリビング空間を演出することが可能です。直線階段の下にはテレビ台や収納家具などを置くことで、スペースを無駄なく使えます。
踊り場のある階段は、スペースを広くとらなければなりません。しかし、あえて踊り場を広くとり、スキップフロアにしてしまうのも1つの選択肢です。
たとえば、踊り場を広くして壁際にカウンターや壁面収納棚を設置すれば、ワークスペースや趣味を楽しむスペースとして活用できます。個人の書斎が欲しいけど、個室をつくる余裕がないときにもおすすめです。ほかにも、団らんスペースや学習スペースなど活用方法は多岐にわたります。
階段下はデッドスペースになります。狭小住宅は可能な限りスペースを無駄なく使いたいところなので、階段下を有効的に使う方法を考えながら設計していきましょう。
オーソドックスな活用方法は、本棚や収納スペースです。収納するものに合わせて、扉付きか見せる収納にするか決めるとよいでしょう。ハンガーパイプやラックを設置すればコートやよく使うバッグなど、お出かけの際に必要なものをまとめて収納できます。
階段を設置する場所によってはトイレやランドリー置き場、パントリーとして活用することも可能です。ただし、階段下のトイレは窮屈になりがちであるため、圧迫感が和らぐ工夫が求められます。
たとえば、タンクレストイレならタンク付きと比べて奥行きが小さくなるので、その分スペースに余裕を持たせることが可能です。また、白やベージュなど明るい色は膨張効果があるので、視覚的に空間を広く見せられます。ドアを引き戸か折りたたみ式にすれば開閉に必要な面積を小さくできるので、狭くても出入りしやすいトイレにすることが可能です。
ほかにもデスクを置いて子どもの学習スペースやワークスペースにするのもよいでしょう。
デザインにこだわりすぎたり、省スペースにしたいために寸法を最低限の基準にしたりすると、使い勝手の悪い階段になってしまう可能性があります。自分たちの要望を実現しつつ、安全で使いやすい階段を設計することが大切です。ここでは、階段設計をする際に把握しておきたいポイントをご紹介します。
使い勝手のいい階段にしたいときは、折り返し階段を選択するとよいでしょう。踊り場を設けるので、広めにスペースをとらなければならない点がデメリットです。しかし、踊り場があることで、上り下りする際に一息つける場所となります。一気に階段を上り下りすることが大変な高齢者には、とくに優しい構造といえるでしょう。
ほかにも、上から転落した際も下まで一気に落下する危険性も軽減できるので、小さな子どもがいる世帯にも向いています。階段下は有効活用しやすく、何かと使い勝手のいい階段です。
階段は構造によって価格に差があります。あまりコストをかけたくないのであれば、直線階段がおすすめです。
直線階段は踊り場がなく、ストレートに上下階をつなぐシンプルな構造が特徴となります。そのため、ほかの種類の階段よりも低コストでつくることが可能です。ただし、省スペースで高さを出そうとすると階段の勾配が急になってしまう点には注意しましょう。
階段の位置は、生活動線に大きな影響を与えます。どこに置くことで階段の使い勝手がよく、暮らしやすくなるのか考えて設計しましょう。
たとえば、外から帰ってきたら手洗いやうがいなどを済ませ、2階の自室に向かう流れが基本的なスタイルだとします。その場合、玄関の近くに階段や洗面台、トイレを設けることで、無駄のない移動が可能です。
リビングを生活の中心とした住まいであれば、リビングを通過して各部屋に移動することになります。つまり、階段もリビングに合ったほうが移動はしやすいでしょう。
同時にプライバシーに関しても考える必要があります。とくにリビング階段は2階に行く際、必ずリビングを通過しなければなりません。家族とのコミュニケーションが図りやすい一方で、プライバシーは保護しづらいです。
1階と2階に行き来する際、家族や来客者の目が気になって移動しづらいと感じる可能性があるでしょう。人目を気にせず移動できる場所に階段を設置する、オープンなデザインの階段を避けるなどの工夫が求められます。
階段を安全に上り下りするためには、手すりが必要です。空間の真ん中に階段を設置する場合やスケルトン階段でよく用いられるオープンタイプの手すりは、踏板と手すりの間に壁がありません。開放感が魅力的ですが、安全面では不安があります。
開放感と安全性を両立したいのであれば、パネルタイプがおすすめです。また、片側が壁であれば、壁付けタイプの手すりをつけることでつかめる場所が増えるため、より安全な階段にできます。
階段の間取りは、家の中心近くに設置して生活動線の利便性を高めるスタイルもあれば、リビングに階段を置いて家族とのコミュニケーションを重視したスタイルもあります。ほかにも、壁に沿って設置したり、家の隅に踊り場のある階段を設けたりなど、さまざまな間取りを考えることが可能です。
階段はお部屋の間取りにも大きな影響を与える部分になります。設置する場所の選択肢も多岐にわたるので、家族のライフスタイルに合わせて間取りを検討しましょう。
注文住宅の階段設計では、構造やデザイン、設置場所など考えることが山積みです。そのため、なかなかイメージが湧かないという人もいるでしょう。そんなときは、バーチャル住宅展示場のモデルハウスを見学することをおすすめします。
バーチャル住宅展示場の「LIVRA WORLD」では、いつでも好きなときに自宅からモデルハウスの見学が可能です。バーチャルとはいえ、モデルハウスから理想の住まいのイメージを膨らませられます。
さらに、LIVRA WORLDではモデルハウスをカスタマイズすることが可能です。実物のモデルハウスは見学して終わりですが、自由にカスタマイズできるのはバーチャルならではのメリット。カスタマイズをすることで、より具体的に理想のイメージをつかめるでしょう。
今回は家づくりで悩みがちな階段の注意点や設計のコツなどをご紹介しました。注文住宅では構造や見た目、素材にこだわって階段を設計することが可能です。階段は間取りや暮らしの快適性に大きく影響する部分なので、家族構成やライフスタイルに考慮し、ハウスメーカーや工務店の設計士とよく話し合って納得のいくプランを考えましょう。
考えがまとまらないときは、モデルハウスの見学からヒントを得られる可能性があります。LIVRA WORLDなら自宅から気軽にモデルハウスの見学が可能なので、ぜひ活用してみてください。