第一回ウェビナー開催決定(2023年5月12日)
LIVRA住宅ラボを運営するバーチャ&...
憧れのマイホームを検討するときに、キッチンはこだわりたい要素の一つです。スタイリッシュで機能的なキッチンがあれば、毎日の料理が楽しくなるはずです。
そこでこの記事では、キッチンの種類やキッチンを選ぶときのポイントなど、マイホームのキッチンを選択するうえで知っておきたい基礎知識をまとめてご紹介します。
目次
日本トレンドリサーチときらくハウスが共同で実施した「理想の家に関するアンケート」では、回答者の20.9%が家づくりで一番こだわりたい場所としてキッチンを挙げています。
その理由としては、デザインにこだわりたい、家族と一緒に料理を楽しみたいなど、さまざまな理想像があるようです。
キッチンは毎日使う場所だからこそ導線やデザイン、機能性を重視して検討することが欠かせません。
マイホームで使われるキッチンには、シンクやコンロ、調理台などが一つの天板(ワークとトップ)でつながれたシステムキッチンと、コンロやシンクなどのパーツを組み合わせるセクショナルキッチンがあります。
セクショナルキッチンは部分的なリフォームができるなどのメリットがある一方、ユニットごとに継ぎ目や段差が生じることなどがデメリットです。
システムキッチンのほうが広く認識されているため、ここではより多く採用されているシステムキッチンについて解説していきます。
ここからは、システムキッチンの種類と種類ごとのメリットとデメリットを解説していきます。
一言でシステムキッチンと言っても複数の種類があるので、把握できるようにしておきましょう。
壁付けキッチンは、壁側を正面にして配置するキッチンです。壁と並行に配置することやコーナーを利用してL型に配置することができ、いずれもダイニングに背を向けて使うため背面キッチンとも呼ばれます。
ダイニングとキッチンを隔てる壁がないため、限られた空間を有効利用できることがメリットです。導線が確保しやすいため、ダイニングテーブルへの配膳もスムーズに行えるでしょう。
一方で、ダイニングに背を向けるため調理中に家族とのコミュニケーションが取りにくいことや、テレビを見ながらの調理などには向かない側面があります。
また、遮るものがないことでキッチンの上やシンクの中が見えやすいため、来客時にキッチンを見られたくない場合は工夫が必要です。
対面キッチンの中でも、カウンターの両側がいずれも壁に接していないタイプがアイランド型(独立型)です。ダイニングの中で島のように浮かんだ形状をしていることから、このように呼ばれます。
アイランド型はダイニングと空間を共有しているため、キッチンに立っても家族とコミュニケーションを取れるところがポイントです。
キッチン自体がインテリアの一部として機能するため、スタイリッシュなデザインが多く閉塞感がないこともメリットでしょう。
一方で、水はねや油はね、煙などの対策が講じにくいデメリットもあります。キッチン上部のスペースを活用しにくい形状のため、収納スペースの確保にも工夫が必要です。
シンクやコンロ、調理台を分割して二列で配置したキッチンがセパレート型(Ⅱ型)です。
一つを壁付けにもう一つを対面に配置することで、調理の際の移動距離を短くして効率化ができます。
壁側にコンロを設置することで油はねのリスクを軽減したり吊戸棚を設けることで収納力を高めたりなど、アイランド型のデメリットをいくつか解消できるところがメリットです。
しかし、煙や臭い、キッチンが丸見えになるというデメリットは依然として存在するため、対策は必要です。
壁付けキッチンと同様に、対面キッチンもL型に配置することが可能です。カウンターの横幅が限定される場合などに、空間を有効活用できます。
コンロを壁側に配置することで油はねも軽減できるほか、ダイニングからレンジフードを目立たない位置に設置することも可能です。
ただし壁付けの場合と同様に、コーナーのスペースにはひと工夫が必要です。この部分を調理スペースとして使うことは困難なため、うまく活用しないとデッドスペースとなりかねません。
左右どちらかの一方向を壁に接して配置したI型の対面キッチンは、ペニンシュラ型と呼ばれます。アイランドとの対比で、半島に由来する名称です。
壁側にコンロとレンジフードを配置することで、ダイニングへの油はねや煙の拡散を防げることがメリットです。
一方が壁に接しているためアイランド型に比べると開放感では劣るものの、ダイニングと対面する配置のため家族とのコミュニケーションも取りやすいでしょう。
一方で、デメリットは設備の配置の自由度が少なく、動線が固定されることです。ダイニングテーブルへの導線は一方向に限られるため、配膳の際の移動距離が長くなりがちです。
また冷蔵庫や食器棚の配置を考慮して通路幅を設定しなければ、作業効率が落ちる恐れがあります。設計の時点で、これらをしっかりと認識しておくことが重要です。
キッチンの配置と同様、サイズも使い勝手に直結する要素です。調理台のスペースが広い方が作業はしやすいものの、カウンターが長くなりすぎると移動距離がのびて効率は悪くなります。
コンロとシンクの大きさに加えて、まな板を置いて余裕があるワークスペースのサイズとして考えてみましょう。
対面型のキッチンを配置する場合は、通路幅に注意しましょう。通路幅は一度にキッチンに立つことができる人数にも直結します。冷蔵庫やゴミ箱、食器棚などの配置を考慮して検討しましょう。
もう一つ重要な項目として、天板の高さも忘れてはなりません。使う人の身長を基準に、身長(cm)÷2+5cmが一つの目安だといわれています。
高さの合わないキッチンは使いにくくケガにつながる可能性があるため、ショールームなどで実際にカウンターの前に立ち使いやすい高さを確認する選び方がおすすめです。
システムキッチンの形状やサイズの他にも、確認しておきたい項目が存在します。プランニングの上で注意すべきポイントを覚えておきましょう。
コンロをガスにするかIHクッキングヒーターにするかは好みの分かれる部分です。IHは電力によって調理器具自体を発熱させる電磁誘導加熱という仕組みで、火を使わないのが特徴です。
このためガスコンロに比べて安全性が高く、パネルがフラットなため清掃がしやすいなどのメリットがあります。
一方で、使用できる調理器具はIH対応のものに限定されるほか、直火での調理ができないことなどがデメリットです。
ガスコンロは、このメリットとデメリットを真逆に捉えればいいでしょう。どちらが優れているわけではなく、好みや使いやすさに応じて選択してみてください。
天板に使用される素材は、ステンレスや人造大理石が代表的です。キッチンのデザインに大きな影響を与える要素でもあるため、使い勝手と見た目の好みを考えて決めましょう。
ステンレスは耐熱性や耐久性に優れている素材です。デザインのポイントとなるのはシルバー単色の無機質感ですが、表面に凹凸をつけて表情をもたせることも可能です。一方で、細かいキズやへこみが生じやすいデメリットがあります。
人造大理石は細かく粉砕した大理石を固めた素材で、色や造形の自由度が高く天然素材ならではの高級感があります。素材の性質上、黄ばみが生じたり割れたりする恐れがあることがデメリットでしょう。
人造大理石に似た素材で人工大理石と呼ばれる樹脂製のものがありますが、こちらは熱に弱い点に注意しましょう。
キッチンの設計で見落としがちな項目の一つがコンセントです。常時稼働する冷蔵庫などはもちろん、電子レンジや炊飯器などの調理家電の置き場所を考えてコンセントの数や配置を決めましょう。
フードプロセッサーのように調理の際だけに使用する器具を前提に、作業スペースにコンセントを設置するのもおすすめです。
ただし火気や水気は電化製品の安全性に悪影響を及ぼす可能性があるため、シンクやコンロからできるだけ距離をとるようにしましょう。
キッチンの使いやすさを考える上で忘れてはならないのが、キッチン全体の間取りです。
シンクやコンロのレイアウトや通路幅の設定によって、調理に要する労力も変わりかねません。キッチンに求める大きさや機能と同様に、レイアウトについても考えましょう。
キッチンの間取りを考える際には、シンクやコンロなど内部の配置だけでなく家全体の中でキッチンを配置する場所も含めて考えましょう。
たとえば、キッチンを外からの視線にさらしたくないのであれば、居室と分離した独立型キッチンにすることも選択肢の一つです。
レイアウトの自由度が高い上、独立した空間であるため「調理中は作業に専念したい」「来客時にキッチンを見られたくない」という暮らし方に適しています。
ただし、ダイニングテーブルへの配膳には労力を要するため、キッチンとダイニングを頻繁に行き来するスタイルには不向きです。
キッチンのレイアウトを考える上で重視すべき項目の一つは、コンロとシンク、冷蔵庫の位置関係です。
三点を結ぶ三角形は「ワークトライアングル」と呼ばれる家事動線の要で、コンパクトにまとめると料理の効率を高めることができます。
調理する人が頻繁に移動する三点ですから、プランニングの際にはしっかりと検討しましょう。
コンロとシンク、冷蔵庫を結んだ三角形がいびつな形であったり、三辺の合計が長すぎたりすると移動距離が増えて作業効率の低下につながる可能性があります。
また、冷蔵庫の位置を決める際には扉の向きもにも注意が必要です。動線を遮る形でドアが開くと、作業効率が低下します。
ワークトライアングルを考える際には、このような細かい部分にも気を配って検討するのがおすすめです。
通路のスペースは、ワークトライアングルにも影響を及ぼします。冷蔵庫のドアやカップボードの引き出しなどを開けて邪魔にならない幅を確保する必要があります。
一方で、通路幅が広すぎるとワークトライアングルが大きくなり、作業効率の低下を招きかねません。
これを考慮すると80cmが通路幅の目安となります。ただし、これは一人で調理することを前提としたサイズです。二人以上でキッチンに立つことが多い場合には、すれ違いを考慮して105cmを目安にしましょう。
食器や調理器具、食材など、キッチンに収納すべきものは少なくありません。取り出す頻度などに応じて適切な場所に収納しなければ、調理の効率性が低下します。
適切な収納量を確保して機能的に配置することが、キッチンの使い勝手を良くして整頓された状態を保つポイントです。
収納スペースを検討する前に、収納する食器や調理器具などの大きさや数量をチェックしましょう。
家族の人数やライフスタイルに応じて必要な収納スペースの大きさには差が生じます。普段使用する調理器具などを実際に確認して、無理なく収納できるスペースを確保することが必要です。
この際、収納するものの種類や取り出す頻度によってグループ分けをしておくことがポイントといえます。日々使う鍋やフライパンなどは調理器具のAランク、砂糖や塩などは調味料のAランクなど、種類ごとに分類しておきましょう。
分類することで収納に必要な容量が分かるだけでなく、使い勝手の良い配置場所も見えてきます。
収納場所は手が届きやすい場所が理想ではありますが、キッチン周辺のスペースには限りがあります。ここで使えるのが前述の「取り出す頻度によるグループ」です。
調理器具のAランクはコンロ付近の取り出しやすく収納しやすい位置を選びます。一方で、特定の時期だけ使う土鍋などは、Aランクの出し入れの利便性を損なわない場所を検討しましょう。
調味料のAランクは、使用する際にまとめて取り出せるような工夫をするのも効果的です。
使用頻度の少ないものを手の届きやすいところに置かないことも、キッチンの使い勝手を良くするポイントの一つといえます。
マイホームの新築で検討したいスペースの一つがパントリーです。パントリーとは食料品などの備蓄庫のことで、キッチン付近に配置することで収納力の向上が見込めます。
パントリーの大きさや形状はさまざまです。食器棚を壁に埋め込んだ形のものやウォークインクローゼットのような大容量の空間など、マイホームの間取りや必要な収納量に応じて選ぶことができます。
多くの収納スペースを確保することはキッチンを整理するために効果的ではありますが、一方で住宅全体の中から居室の空間を削ることにもつながります。
また、吊戸棚やパントリーなどを造作・設置するために発生する費用も考慮しなければなりません。
収納するものの量の確認とグループ分けを経て適切な収納スペースの配置を検討した後は、それ以上にものを増やさないという考え方も必要です。
キッチンでは毎日のように水や油を使用するため、汚れが生じる可能性が高くなります。
清潔に保つためには日々のお手入れが大切です。お手入れしやすい素材を選び、掃除の手間を軽減しましょう。
たとえばステンレスは錆びが生じにくい素材ではありますが、シンクなどに接している金属の錆びが移る「もらい錆び」という現象が起こることがあります。
人造大理石のような非金属製品でも起こりうる現象で、鉄などの錆びる金属製品を放置しないことが基本的な対策です。
このように素材の性質を把握しておくことも、キッチンを使いやすくするためのポイントです。
スタイリッシュで機能的、さらに自分の使い方に適したキッチンを作ろうと思ったときは、できるだけ多くのキッチンを見て回るのが近道です。
多くの事例に触れることで、必要な機能や好みのデザインの優先順位を整理することができます。しかし、実際に数多くのモデルハウスに足を運ぶのは時間や手間がかかります。そのようなときには、バーチャルモデルハウスを活用しましょう。
バーチャルモデルハウスは、スマートフォンやタブレットでモデルハウスを仮想体験するシステムです。
バーチャルモデルハウス「LIVRA WORLD」なら、自宅にいながら複数のおしゃれなキッチン空間を見学することができます。
マイホームの中でも、キッチンはできる限りこだわりたい場所の一つです。単に好みのデザインを考えるだけでなく、必要な機能やサイズをしっかりと認識して優先順位をつけることで、満足できるキッチンを選べるでしょう。
バーチャルモデルハウス「LIVRA WORLD」やキッチンメーカーのショールームなどを活用して多くの事例を学び、住まいに合う理想のキッチンを実現しましょう。