家の外壁は7種類ある?選ぶコツや今の家の外壁を調べる方法も解説!

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家の外壁は7種類ある?選ぶコツや今の家の外壁を調べる方法も解説!

家の外壁の色やデザインは各家庭によってさまざまです。しかし、異なるのは見た目だけではなく、素材や性質も異なります。

そこで本記事では、家の外壁に使用されている外壁材の種類や特徴について詳しく解説していきます。家の建て替えや工事を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

家における外壁の役割とは?

外壁の主な役割は以下の通りです。

  • 防水機能
  • ​​防湿機能
  • 防風機能
  • 断熱機能

それぞれを詳しく解説していきましょう。

防水機能

防水機能が低い外壁は、雨漏りやカビ、腐食などの原因となり、建物全体の耐久性を低下させることがあります。そのため外壁には、雨水や湿気を防ぎ、建物内部を守る役割が必要となるのです。

防水機能を高めるために、外壁材には、シリコンやアクリル樹脂、フッ素樹脂などの塗料が使用されます。

防湿機能

防湿機能が低い外壁は、壁内部に湿気がたまり、カビや腐食、結露などが発生し、建物内部の健康に影響を与えることがあります。そのため外壁には、湿気を遮断することで、室内の快適性を保つ役割もあるのです。

防湿機能を高めるために、外壁には、多孔質材料や通気層を設けるなどの方法があります。

防風機能

防風機能が低い外壁は、風が吹き込み、室内の温度や湿度が変化しやすくなることがあります。そのため外壁には、風を遮断することにより、建物内部の温度や湿度をコントロールする役割もあるのです。

防風機能を高めるために、外壁には、断熱材や風防材、通気層を設けるなどの方法があります。

断熱機能

断熱機能が低い外壁は、冬場には寒さが入り込み、夏場には熱が入り込むため、建物内部の快適性を損なうことがあります。そのため外壁には、室内と外気との温度差を緩和するために、断熱機能が求められるのです。

断熱機能を高めるために、外壁には、断熱材を使用する方法が一般的です。

家の外壁材の主な種類7選

家の外壁に使用する素材はいくつもの種類があり、特徴もさまざまです。今回はその中から主な7つの素材について、メリット・デメリットを紹介します。

①サイディング

サイディングは主に4種類あるため、それぞれ紹介します。

サイディングの種類と特徴

サイディングは主に「窯業系サイディング」「金属系サイディング」「木質系サイディング」「樹脂系サイディング」の4つに分けられます。特徴は以下の通りです。

種類 特徴
窯業系サイディング セメント質と繊維質を高温・高圧で成形し、塗料で着色したもの。7年〜10年の周期でメンテナンスが必要。
金属系サイディング カラー鋼鈑やアルミニウム合金などの金属を成形したもの。10年~15年の周期でメンテナンスが必要。
木質系サイディング 天然木を板状に加工し塗料を施した外壁材。およそ3〜10年の周期でメンテナンスが必要。
樹脂系サイディング 塩化ビニルを主原料として樹脂を成形した者であり、10年~20年の周期でメンテナンスが必要。

サイディングのメリット

サイディングのメリットは種類によって異なります。それぞれのメリットは下記のとおりです。

種類 メリット
窯業系サイディング 耐震性や耐火性の高さに加え、色褪せやひび割れも少ない。また、デザインバリエーションが豊富。
金属系サイディング 断熱性や遮音性の高く、軽量、かつ耐用年数の長い。
木質系サイディング 木質の素材感にくわえ、断熱性が高い。
樹脂系サイディング 素材の軽さをはじめ、耐震性や施工性、防水性が高い。

サイディングのデメリット

サイディングの主なデメリットは以下の通りです。

種類 デメリット
窯業系サイディング パネルとパネルのつなぎ目で使われているコーキングの劣化がしやすく、定期的なメンテナンスが必要。
金属系サイディング 窯業系サイディングよりも割高であり、サビが出やすく衝撃に弱い。
木質系サイディング 防火性能が低いことに加え、吸水性が高いため、汚れやすい。
樹脂系サイディング 防火性、遮音性、断熱性が低く、コストが割高。

②モルタル/塗り壁

モルタルは、窯業系サイディングについで高いシェアを誇っている外壁材です。それでは、主な特徴やメリット・デメリットを紹介します。

モルタル/塗り壁の工法と特徴

モルタルの仕上げ方は「リシン」「スタッコ」「吹き付けタイル」「左官仕上げ」の4通りになります。主な特徴は以下の通りです。

種類 特徴
リシン セメントや樹脂を粒状に砕いた石、接着剤などを混ぜたものを吹き上げて仕上げる。
スタッコ 骨材とセメントを混ぜた材料を吹き上げて仕上げる工法であり、高級感を表現できる。
吹き付けタイル 樹脂や骨材、けい石、寒水石などを混ぜ合わせた材料をタイルガンという塗装機で吹き付けた工法。
左官仕上げ 職人がコテを使って仕上げる工法であり、ハンドメイド感のある風合いが出せるが、職人の高い技術力が必要。

モルタル/塗り壁のメリット

モルタルは窯業系サイディングのような目地がなく、コーキングの補修が不要となります。また、外壁の表面が熱くなりにくいうえに、質感が良く、高級感を出しやすいこともメリットといえるでしょう。

くわえて、モルタルは職人が施工するため、好みのデザインにしやすいこともメリットとして挙げられます。

モルタル/塗り壁のデメリット

モルタルのデメリットとしては、施工に時間がかかることがあげられます。また、仕上がりで凸凹があると汚れが溜まりやすいため注意が必要です。

くわえて、防水性が低く、ひび割れが起こりやすいことや、窯業系サイディングのような継ぎ目がなく、水の侵入を許してしまうケースもあるため、これらの点も注意しておきましょう。

③ALCボード

ALCボードの特徴やメリット・デメリットは以下の通りです。

ALCボードの特徴

ALCボードとは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略であり、高温・高圧蒸気で養生された軽量気泡コンクリートのことです。

コンクリートと聞くと、重たい素材のイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、軽量気泡コンクリートは通常のコンクリートの1/4ほどの重量であり、水に浸すと浮くほど軽量な素材です。

ALCボードのメリット

ALCボードの主なメリットは、断熱性や耐火性だけでなく、遮音性や耐久性も高いという点です。とくに耐久性に関しては10年~15年ほどで、定期的にメンテナンスをすれば約50年は張り替えや工事が不要とされています。

ALCボードのデメリット

ALCボードの主なデメリットは、窯業系サイディングに比べてコストが割高であり、継ぎ目が多いという点です。また、比較的軽量なため、台風などの自然災害発生時などの衝撃に不安がある点もデメリットといえるでしょう。

さらに熱に弱い特徴もあるため、高温になると変形してしまう可能性もあります。

④タイル

タイルは粘土を主成分とした原料を板状に焼いて固めたものです。外壁で使用されるタイルは、磁器質よりも水を吸いやすい「せっ器質」か、水を吸いにくい「磁器質」のものが使われます。

主な特徴やメリット・デメリットは以下の通りです。

タイルの特徴

タイルの主な特徴として、一般的には耐久性が高く、美しい外観を持つことが特徴となります。また、メンテナンスの手間が少ないという点も特徴のひとつです。

タイルは傷が付きにくく劣化しにくいため、メンテナンスの周期は約20年とされています。

タイルのメリット

タイルは他の外壁材に比べて耐久性が高く、塗り替えも必要ありません。そのため、メンテナンスにかかる費用が割安となり、トータル費用が抑えやすい外壁材となっているのです。

また、水を吸収しない素材であるため、雨の影響を受けにくいというメリットもあります。

タイルのデメリット

タイルは定期的なメンテナンスがほとんど不要なことから、月々のランニングコストを抑えやすいというメリットがあります。しかし、その分初期費用が割高です。

また、タイルは「浮き」や「剥がれ」によって裏側に水が浸入してしまうことがあるため、注意が必要です。

⑤木製羽目板

羽目板とは、壁や天井に張るための板のことです。パネル式に連続してつなぎ合わせることで広い壁が実現できます。

木製羽目板の特徴

木製羽目板は、木材を加工して作られた壁材の一種で、和風建築などに使用される外壁材です。さまざまな種類の木材を使用した木製羽目板があるため、木目や色合いなどの違いにより、デザインの違いを楽しめるのが特徴です。

主にレッドシダーや檜、杉などが多く使われています。

木製羽目板のメリット

木製羽目板の主なメリットは、自然素材であるため美しい風合いがあり、優しい雰囲気を表現しやすい点です。また、張り替えが比較的簡単であり、素材も軽量であることから、住居への負担が少ないというメリットもあります。

木製羽目板のデメリット

木製羽目板の主なデメリットは、材質が木材のため、メンテナンスコストが他の外壁材よりもかかってしまうのがデメリットです。5年に1回ほどのメンテナンスが必要であり、メンテナンスできていないと、変色や劣化の原因となってしまいます。

また耐火性が低く、日差しによって色落ちしてしまう可能性があるというデメリットもあります。

⑥ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、外壁や屋根の素材として多く使われており、アルミニウムや亜鉛の合金でメッキした鋼板のことです。特徴や主なメリット・デメリットは以下になります。

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウムの主な特徴は耐久性の高さです。素材の耐用年数は約25年から30年とされています。サビや穴あきなどの劣化がなければ、耐用年数が40年になることもある鉄板です。

ガルバリウム鋼板のメリット

ガルバリウムは耐久性が高いというだけでなく、長尺かつつなぎ目が出ないため、シンプルな外見が楽しめます。また、ひび割れの心配も比較的少ない素材といえるでしょう。

さらに、鋼板にメッキされるアルミニウム・亜鉛合金は、鉛や水銀などの有害物質を含まないため、環境にやさしい建築資材としても注目されています。

ガルバリウム鋼板のデメリット

ガルバリウムは地震に対しての耐久性はありますが、傷やへこみなどの衝撃に対しては弱い傾向があります。また、窯業系サイディングのようにデザイン性は高くないので、シンプルなデザインになりがちという点も人によってはデメリットといえるでしょう。

⑦コンクリート打ちっぱなし

別名「打ち放しコンクリート」と呼ばれる工法であり、主な特徴やメリット・デメリットは以下の通りです。

コンクリート打ちっぱなしの特徴

コンクリート打ちっぱなしとは、コンクリートの上から塗装やタイル、石張りなどの仕上げ工程を省き、コンクリートがむき出しのまま仕上げとする手法の外壁です。質感が出るような工夫を施すこともできるため、自由度が高くさまざまなデザインの外壁を作れます。

コンクリート打ちっぱなしのメリット

主なメリットは、耐震性や耐火性、遮音性の高さです。また、コンクリートの外壁となるため、シンプルなデザインを好む方にはピッタリでしょう。

コンクリート打ちっぱなしは、表面を塗装する必要がないことから、塗料費用や人件費などが削減され、コストパフォーマンスが高くなります。くわえて、素材自体が再生可能なものであり、建築物の長期にわたる環境負荷を低減することができ、環境にも優しいといえるでしょう。

コンクリート打ちっぱなしのデメリット

主なデメリットは、初期費用の高さや完成までに時間がかかってしまうという点です。また、6〜10年に1度はメンテナンスが必要になります。

表面の凹凸が目立つといった見た目のデメリットや温度差によるひび割れの懸念も挙げられるでしょう。

外壁材選びに悩む人向け!選ぶときの4つのポイント

外壁材はそれぞれ特徴やメリット・デメリットが異なるため、どれを選べばいいかわからないという方も多いでしょう。ここからは、外壁材を選ぶ際のポイントを4つ紹介します。

①見た目

外壁素材は、防水や耐震、耐火、遮音などさまざまな役割があるため、機能面が重要です。しかし、自分で住む住居であるため、デザイン性の高さも欠かせません。

また、外壁の見た目を選定する際には自身の好みの色やデザインだけでなく、周辺の環境や内装とのバランスも考慮して決めるとよいでしょう。

②機能性

外壁素材は種類によって多くの役割を果たし、機能性も素材によりさまざまです。主な機能には下記などが挙げられます。

  • 防水性
  • 断熱性
  • 防音性
  • 耐久性

そのため、どのような点を重視したいのかを把握し、適切な素材を選びましょう。

③価格

外壁材は、使用する量や素材によって価格が異なります。予算の範囲内で、できるだけ機能やデザイン面で希望が叶う素材を選ぶとよいでしょう。

④メンテナンス性

外壁素材ごとに機能性やデザイン性だけでなく、耐久性も異なります。そのため、使用する外壁によって定期的なメンテナンスが必要となる時期が異なるのです。

メンテナンスの頻度が高くなると、工事の頻度もたかくなるため、大きな出費となります。その家に何年ほど住む予定なのかを考えた上で、適切な素材の選択が必要でしょう。

カタログだけで決めずに実物を見るのがおすすめ!

外壁材を選ぶ際にカタログだけで決めてしまうのは要注意です。

カタログだけで決めてしまうと、建築してから実物を見た際に「思っていたものと違う」と感じるケースもあります。そのため、あらかじめ実物を見てから判断すべきといえるでしょう。

実物のイメージを明確にしたいと考えている方は、モデルハウスなどで実際に外壁を確認して比較するのがおすすめです。しかし、モデルハウスに訪れるのが難しい方もいるでしょう。そんなときは、バーチャル展示場である「LIVRA WORLD」を活用してみてください。「LIVRA WORLD」であれば、自宅にいながらモデルハウスで外壁を比較できます。満足のいく住宅を建築するためにも、ぜひ活用してみてください。

外壁メンテナンスの周期と方法について

外壁は定期的なメンテナンスが必要ですが、周期や方法が異なるため、それぞれ紹介します。

材質別のメンテナンスをするタイミングについて

あらためて、外壁素材別のメンテナンス周期の目安をまとめて紹介します。主なメンテナンスの目安は以下の通りです。

  • 窯業系サイディング:7年~10年
  • 金属系サイディング:10年~15年
  • 木質系サイディング:3〜10年
  • 樹脂系サイディング:10年~20年
  • モルタル:5年~10年
  • ALCボード:10年~15年
  • タイル:20年
  • 木製羽目板:5年
  • ガルバリウム鋼板:25年~30年
  • コンクリート打ちっぱなし:6〜10年

上記はあくまで目安であるため、少しでも劣化や破損が気になる際は業者に相談してみるとよいでしょう。

メンテナンス方法について

外壁の主なメンテナンス方法として、主に以下の3つがあげられます。

①塗り替え

塗り替えは、サイディングが傷んでしまう前に汚れを落とし、上から新しく塗装をする工事のことです。

②重ね張り

重ね張りは、外壁の劣化やひび割れなどの問題が発生する前にシーリング材を使って修繕を行い、さらにその上から新しく塗装をする工法です。

③張り替え

張り替えは、今の塗装を取り払い骨組みだけの状態にしてから新たな下地や外壁材を張り替える工法です。

これらの方法から適したメンテナンス方法を選択する必要があります。外壁によってもメンテナンス方法が異なるため、専門業者に相談し、メンテナンスするようにしましょう。

外壁にかかる価格の相場

外壁素材によって需要や希少価値が異なるため、価格の相場に差が出ます。素材別で1㎡あたりに使用する際の価格相場は、以下の通りです。

外壁材の種類 1㎡あたりの価格相場
窯業系サイディング 3,000〜10,000円ほど
金属サイディング 4,000〜18,000円ほど
木質系サイディング 5,000〜9,000円ほど
樹脂系サイディング 4,500〜10,000円ほど
モルタル 1,500〜5,000円ほど
ALCボード 5,000〜8,000円ほど
タイル 10,000〜50,000円ほど
木製羽目板 7,000〜13,000円ほど
ガルバリウム鋼板 3,000〜6,000円ほど

補修検討中の人向け!住んでいる家に適した外壁素材を知るには専門家を頼ろう!

外壁素材の特徴やメリット・デメリットは種類によってさまざまです。そのため、各家庭によって適している素材と適していない素材は異なります。

専門的な知識がなければどの素材を選ぶべきか悩んでしまうでしょう。そこで、自分の家に適した外壁素材を知りたい場合は、外壁素材の専門家に相談し、自身の理想や求めている機能を伝えた上で、どのような素材を選択すべきか教えてもらうとよいでしょう。

もし専門的な知識がない状態で素材の選択や修繕を行ってしまうと、破損や大規模な修繕が必要になってしまいます。したがって、困ったらまずは専門家に相談することがおすすめです。

まとめ

今回は、家の外壁に使用する素材について、種類ごとの特徴やメリット・デメリットを紹介しました。

家の外壁は、快適な暮らしを送るためには必要不可欠であり、適切な素材を選ぶことが重要です。また、外壁は一度決めれば終わりではなく、定期的なメンテナンスが欠かせません。

そのため、親身に相談にのってくれて、長く付き合っていける業者を見つけることが大切です。



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