間取りの工夫例7選+収納アイデア7選!間取りの決め方のポイントも
マイホームを新築するとき、...
キッチンにはセパレートキッチンをはじめ、I型やL型、アイランドキッチンなど豊富な種類があり、それぞれに特徴や魅力があります。選ぶ種類によって「使いやすい」「広さがある」といった魅力がありますが、中には専用のスペースが必要になったり、人によっては使いにくさを感じたりするキッチンもあるでしょう。
そこで本記事では、キッチンの種類の中でもセパレートキッチンに絞り、メリットやデメリットについて解説します。セパレートキッチンを選んで後悔してしまう方もいますが、あらかじめ使いにくいポイントや解決策を知っていれば後悔せずに済むでしょう。キッチン選びで悩んでいる方やセパレートキッチンを導入しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
セパレートキッチンがどういったキッチンであるのかわからないといった方もいるはずです。キッチンと聞くと、コンロとシンクが同じ台にあることを想像する方もいるでしょう。
セパレートキッチンは、2台のキッチン台を並行に配置してコンロとシンクがそれぞれ別の台に設置されているタイプのキッチンです。基本的に調理を行うコンロは壁側にあり、シンクは壁から離れた作業台に設置されています。
アイランドキッチンと混同してしまう方もいますが、アイランドキッチンは壁から離れた場所にある1つの台にコンロとシンクが設置されているタイプです。セパレートキッチンであれば、コンロ横とシンク横に作業スペースがあるので、場所を気にせず広々と調理ができる点が魅力となります。また、セパレートキッチンではなく「Ⅱ型キッチン」と呼ばれているケースもあるので覚えておきましょう。
コンロとシンクが別々に設置されているセパレートキッチンには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
調理の際に移動する距離が長いと、使いにくさを感じて後悔してしまいます。しかし、セパレートキッチンは振り返るだけでシンクからコンロ、コンロからシンクなどといった移動ができるので、動線を短くできる点が魅力です。
コンロ・シンク・冷蔵庫を三角形の動線上に配置すれば作業動線が短くなるので、大きな移動を必要とせずに家事ができます。
セパレートキッチンは2つのカウンターにそれぞれコンロとシンクが別に設置されているため、作業スペースを複数確保できる点が魅力です。シンク横では食材をカットし、コンロ横ではお皿を複数枚並べて盛り付けするなど、さまざまな工程を同時進行で行えます。
夫婦で料理をする場合や子どもと一緒に料理を楽しみたい方に適したキッチンです。通路幅を広く取れば、さらに作業をしやすくなるでしょう。
「キッチンには収納スペースを多く確保したい」と考える方もいます。鍋やフライパン、お皿やカトラリー、調味料や洗剤など、あらゆるものを収納しなければいけません。それなのに、収納できるスペースが確保できなければ家づくりで大きく後悔してしまいます。
しかし、セパレートキッチンであれば作業台となるカウンターが2台あるので、カウンターの下に収納スペースを大きく確保することが可能です。シンクの下には洗剤、コンロの下には鍋やフライパンなど、作業する場所に合わせた収納も可能なので、効率的な家事を実現できます。
吊り戸棚やオープン棚なども希望によって設置できるので、収納を増やしたい場合にはハウスメーカーに相談してみましょう。
後悔につながりやすいセパレートキッチンのデメリットをご紹介していきます。デメリットをあらかじめ把握していれば、対処法も考えられるでしょう。人によってはデメリットに感じられない部分もあるので、下記の項目をチェックして不都合がないか確認してみてください。
作業台となるカウンターが2つあるので、必然的にスペースを確保する必要があります。そのため、狭い土地に家を建てる場合にはセパレートキッチンを導入することが難しいかもしれません。無理に導入するとほかの部屋のスペースを狭くする要因にもなるでしょう。
上記の場合、いずれにおいてもほかの部分でスペースを制限しなければいけない可能性があります。セパレートキッチンで広さを確保する分、ダイニングやリビングが少し狭くなる、シューズクロークの場所が確保できないといった可能性もあるので、希望通りの間取りになるかハウスメーカーと相談しながら導入を検討してください。
コンロからシンク、シンクからコンロに移動する際、食材を落としたり水滴が落ちたりするので、床が汚れる可能性が高くなってしまいます。I型のキッチンであれば、食材や調理後の鍋を移動させる場合も作業台の上を移動するだけなので、水や煮汁が落ちてもそれほど気になりません。
しかし、セパレートキッチンの場合は床に落ちてしまうので、足で踏む可能性や無垢材に染み込む可能性があり、すぐに拭き取る必要があります。拭き取るだけの作業ですが、頻度が多いと面倒に感じてしまうかもしれません。後悔しないためにも、あらかじめ床の汚れ対策をして手間を省けば後悔のない家づくりができるはずです。
キッチンに欲しい機能として、「リビングとの対面」を希望する方もいます。
これらを希望する場合、セパレートキッチンを導入することで後悔につながる可能性があるでしょう。セパレートキッチンは前述しているようにカウンターが2つあり、コンロとシンクがそれぞれ別のカウンター上にあります。そのため、壁側で作業をする際にはリビングに背を向けてしまうことから、リビングの様子を確認できません。
リビングで遊ぶ子どもの様子やダイニングで勉強している子どもを見ながら家事をしたい場合は、違う種類のキッチンにした方が満足のいく家づくりにつながることでしょう。
カウンターが分かれているので、作業の際には振り向く動作が必要です。
あらゆる動作で振り向く必要があります。体の向きを変える動作が多いと「面倒」「煩わしい」などと感じてしまうケースもあり、使いにくさを感じてしまうでしょう。動線を確保しなければ作業に時間がかかるので、自分の動きにリンクした動線で配置ができるよう間取りを考えてください。
家づくりでセパレートキッチンを採用し、後悔しないためにもデメリットを排除できるようあらかじめ対策をしましょう。以下の方法を参考にして家づくりに取り入れてみてください。
セパレートキッチンはカウンターが2台必要になるので、ほかの種類のキッチンよりも広めの場所を確保しなければいけません。建築する面積が広ければ問題ありませんが、限られたスペースに設置する場合は、圧迫感のある家になってしまいます。対策としては、省スペースを意識して間取りを計画していきましょう。
コンパクトタイプのセパレートキッチンにすれば、省スペースでも十分に設置できます。サイズが小さくなれば「収納するスペースが減るのでは?」と考える方もいますが、カウンター下だけではなく、壁の上部などにも吊り棚やオープン棚を設置できるので、収納スペースも十分に確保できるでしょう。
ダイニングテーブルの設置を検討しているのであれば、シンクとダイニングテーブルを一体化させることで省スペースでも無理なくセパレートキッチンが設置できるようになります。シンクのカウンター部分を広くし、ダイニングテーブルと兼用にすればダイニングテーブルを別で設置する必要がありません。作業スペースも広くなり、配膳もラクになるメリットがあります。
広いスペースを確保できない場合は、シンク側のカウンターの片側を壁に付ける配置にすると、狭い間取りでも設置が可能です。セパレートキッチンでは、シンク側のカウンターをアイランドキッチンのように島をつくって両側に人が通れるスペースを確保する方法が一般的でしょう。しかし、その場合はカウンターの両端に通路幅を設ける必要があるのでスペースの確保が必要です。
片側のみ壁に付ける配置にすれば、通路を1つ分だけ確保すれば設置が可能となります。通路1つ分だけでもスペースがカットできれば、その分部屋にゆとりができるのでセパレートキッチンを導入したい場合にはぜひ参考にしてみてください。
シンクとコンロに距離があるので水滴や煮汁、油などが床に落ち、汚れを拭き取る手間があります。調理をするたびに汚れてしまうと掃除が面倒に感じてきてしまうので、あらかじめ対策を施しておくことをおすすめします。以下の方法で床の汚れ対策をしてみてください。
耐水性や防汚性のある素材を採用すれば、お手入れも簡単になります。フローリングの場合、無垢材よりも複合フローリングを選んだ方が傷も付きにくいです。
調理中、シンクからコンロに移動する際やコンロからシンクに移動する際、鍋やフライパンを落としてしまう可能性もあります。複合フローリングであれば傷が付きにくいので安心です。
また、複合フローリングは水で濡れても腐食しにくい性質を持ちます。サッと拭くだけで汚れを取り除け、清潔さを保てるのでおすすめの素材です。
予算に余裕があればタイルの採用も検討してみてください。陶磁器なので汚れも付きにくく、万が一水滴や煮汁がこぼれても拭くだけで汚れを簡単に取り除けます。
後付けの対策としてマットを活用する方法もあります。無垢材だけではなく複合フローリングやタイルを採用しても、調理中に水滴や煮汁がこぼれてしまえば拭き取る作業が必要です。放置してしまえば汚れが広がり、シミや腐食を招く可能性がありますが、マットやシートを敷いていればお手入れがよりラクになることでしょう。
布製のキッチンマットだと、洗濯をすれば清潔な状態を保てます。シートタイプであれば拭き取るだけで汚れが取り除け、透明のシートを敷けばインテリアの邪魔にもなりません。汚れが目立ってきたら交換でき、傷対策としても有効なのでおすすめの方法です。
後悔しないためにも、使いやすい家事動線を考えた家づくりをしていきましょう。
「ワークトライアングル」を意識した間取りを考えるのも大切なポイントです。ワークトライアングルとは、シンクと冷蔵庫、コンロを結ぶ三角形を指します。3つを小さくまとめられれば家事動線がしやすい家となり、作業効率もよくなるでしょう。
セパレートキッチンの場合は、シンクとコンロの距離が離れがちです。そのため、冷蔵庫をシンクとコンロにどれだけ近づけられるかがポイントとなります。
距離の目安としてはそれぞれの距離を120cm以内にすると大きく移動せずとも作業が可能です。また、できるだけ正三角形になるように配置すると移動距離が短くなるので作業もしやすくなります。
通路幅にも注目してみてください。使い勝手をよくするためにも広めの通路幅を希望する方もいますが、1人で作業することが多い場合、通路幅が広いと移動距離も長くなるので作業効率が悪くなります。80~90cm程度の通路幅があれば1人での作業には十分な広さが確保できるので参考にしてみてください。
セパレートキッチン以外にもキッチンには種類があります。確保できるスペースによってはセパレートキッチンだと狭さを感じてしまう可能性もあるので、ほかのキッチンとも比較をして適したものを選んでください。
I型キッチンは、コンロとシンクが1つのカウンターに設置されたタイプのキッチンです。スペースを効率よく使える利点があるので日本でも古くから採用されているタイプのキッチンで、動線が一直線なので少ない動きで作業ができる特徴を持っています。オープンキッチンであれば、リビングやダイニングの様子を見ながら家事ができることから、子どもの様子を確認したい方や家族とコミュニケーションを取りたいと考えている方におすすめです。
ただし、複数人との調理には向かないタイプなので、家族と一緒に家事を楽しみたい場合には不向きなキッチンといえます。
その名の通り「L」の形をしたキッチンで、コンロとシンクが離れた位置にあり、作業台も広いので複数人でも料理を楽しめるキッチンです。コンロとシンクが離れているので「使いにくいのでは?」と考える方もいますが、L字になっているので移動する距離が短く、冷蔵庫との距離も短いので作業効率に優れた特徴を持っています。
ただし、コーナー部分が使いにくいデメリットがあるので、収納方法をアレンジするなどして有効的に活用しましょう。
アイランドキッチンは、キッチンを壁から離して島のように設置したキッチンです。コミュニケーションが取りやすく孤独を感じずに家事を進められます。開放的な雰囲気があり、キッチンの左右にある通路から出入りができるので作業しやすい点も魅力です。
ただし、壁から離れているので壁面収納が設置できないデメリットがあり、収納スペースの確保が難しくなっています。そのため、収納を確保できるような工夫が必要でしょう。
ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンとは違い、半島のようにキッチンの左右一方が壁と接しているタイプのキッチンです。オープンキッチンなので家族とのコミュニケーションが取りやすく、限られたスペースにも設置しやすい点がメリットとなっています。
しかし、アイランドキッチンと比較すると回遊性がない点がデメリットです。ニオイや煙が広がりやすい点にも注意して設置を検討してみてください。
セパレートキッチンは作業スペースを広く確保でき、作業動線が短くなるなど、さまざまなメリットがある魅力的なキッチンです。しかし、広いスペースが必要な点や使い勝手の悪さから設置を後悔してしまう人も中にはいます。
そのようなときには、今回ご紹介した後悔しないためにできる対策を事前に施すことでデメリットをなくした家づくりが可能です。省スペースを意識する、床の汚れ対策をする、使いやすい家事動線を考えることをハウスメーカーと相談しながら家づくりを進めていきましょう。
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