新築の玄関ドアはどう選べばいい?よくある失敗例も紹介

家づくり
新築の玄関ドアはどう選べばいい?よくある失敗例も紹介

“住宅の顔”とも呼ばれるほど重要な玄関において、とくに目を向けられやすい箇所がドアです。新築ではどのような玄関ドアを選ぶかによって第一印象が変わってきます。

しかし、玄関ドアは種類も豊富であり、デザインも多岐にわたるためどれを選べばいいか迷いがちです。

そこで今回は、新築の玄関ドアを選ぶ際のポイントについて解説していきます。よくある失敗例も一緒にご紹介していくため、玄関ドア選びで失敗したくない方はぜひ参考にしてみてください。

目次

新築の玄関ドアを選ぶ際は開き方・素材・色・機能で決めよう

玄関ドアといっても、見た目や機能性はさまざまです。家族や来客、通行人などが目につきやすい家の設備のため、デザイン性だけを重視してしまいがちですが、ドアの性能は住環境に大きく影響します。毎日何度も開閉するドアだからこそ、見た目だけでなく使い勝手も大切です。

新築で玄関ドアを選ぶ際には、ドアの開き方や素材、色、機能性などのあらゆる観点からどのタイプにするかを選ぶことは、後悔しない家づくりの重要なポイントとなるでしょう。

【開き方】玄関ドアの種類と特徴

玄関ドアには、押したり引いたりする「開き戸」と左右にスライド移動する「スライディングドア」「引き戸」の3種類の形状があります。まずは、それぞれの玄関ドアの特徴やメリットなどについて解説しましょう。

開き戸|押したり引いたりして開閉するドア

開き戸とは、ドアを押したり引いたりして開閉を行うドアです。右開きと左開き両方に対応できる「片開きドア」や 、左右にある2枚の扉が開閉できる「両開きドア」、子ドアを組み合わせた「親子ドア」などさまざまな種類・デザインがあります。

どのタイプを選ぶかで設置に必要な広さは異なりますが、開き戸は高気密で断熱性が高く、さらにはドアレールがない分掃除の手間がかからないこともポイントです。

また、通常の鍵はもちろん、リモコンキーやカードキーなどスマートロックなども利用できるため、ストレスフリーな開閉が行えるでしょう。

スライディングドア|室内にスライドさせて開閉するドア

スライディングドアとは、室内側にスライドして開閉するドアです。

スライディングドアには、1枚のドアが室内側へスライドする「片引き戸」と、袖に窓がある「袖FIX片引き戸」などがあります。

袖に窓がある「袖FIX片引き戸」タイプは外からの光が室内へと入ってきやすく、明るい玄関を演出してくれるでしょう。

また、開き戸とは異なり、開閉のための前後空間が不要になる他、室内側のデッドスペースを有効活用できることが特徴です。2枚ドアではないため、大きな開口部を設けられませんが、子どもやお年寄りでも簡単にスライドできるというメリットがあります。

引き戸|左右が引き違いでどちらからでも開閉できるドア

引き戸もスライドするタイプですが、スライディングドアと違うことは左右が引き違いになっている点です。片開きや両引き、そして袖に窓がある「袖付片引き戸」や4枚のドアを用いる「引き違い戸」などもあり、ゆとりのある開口部を確保できます。

また、開閉もスムーズなため、ベビーカーを押しながらや車椅子に乗っていても出入りしやすいことがメリットです。前後にスペースを必要としないため、ビルドインガレージでもドアが車にぶつかる心配はありません。

しかし、外側に取り付ける引き戸はどうしても隙間ができてしまうため、気密性が悪くなってしまう点は注意が必要です。

【素材】新築の玄関ドアに向いている素材

玄関ドアは家族だけではなく来客も目にする設備のため、住宅やエクステリアとうまく馴染ませることが大切です。素材によって、見た目はもちろん、断熱性や耐久性といった機能性も変わってくるため、自分の家に合った素材を見つけましょう。

金属(アルミ)|開け閉めしやすくてバリエーションも豊富

金属製ドアは重量が軽く、容易に開け閉めが行えるため、小さな子どもやお年寄りがいる家庭に向いています。

また、加工しやすい素材のためバリエーションが豊富で、金属の質感を活かしたスタイリッシュなドアから木製のようなデザインなどタイプはさまざまです。豊富なカラーとデザインから選ぶことができるため、理想のタイプが見つかりやすいといえるでしょう。

さらに、耐久性が高く、錆びにくい特徴もあるため、メンテナンスの手間がほとんどかかりません。

木製|断熱性が高く夏の湿気や冬の乾燥にも強い

木をそのまま使用している木製ドアは、木目調シールが貼られたアルミ製ドアとは異なり、自然の温かみや風合いが感じられます。断熱性が高いため結露の発生を防ぎつつ、さらには木本来が持つ調湿機能により夏の湿気や冬の乾燥にも強いことが特徴です。

しかし、フローリングと同様に傷がつきやすいため、大きな凹みや破損であれば修理の必要がでてくるでしょう。

また、湿気を吸収するとドアに重みが出てしまう点も注意が必要です。

【色】新築の玄関ドアに人気の色とそれぞれの印象

来客や通行人の目につく玄関ドアは、どのような色を選ぶかによって家全体の印象を大きく変えます。続いては、色ごとに与える印象をご紹介していくので、自分の好きなカラーが家のイメージと合っているかをチェックしてみましょう。

白|清潔感があってどのような家にも馴染む

白いドアは、清潔感を与えてくれます。ブラウンやブラックなどの外壁はもちろん、白い外壁にもよく合います。

しかし、玄関ドアと外壁の色がまったく一緒だとぼやけて見えてしまうため、白い外壁に設置する場合には窓枠やベランダ枠などの別の部分に濃い色を持ってくることがおすすめです。日当たりの悪い玄関の場合は、白い玄関ドアを設置することでエントランス空間が明るい印象になります。

ただし、汚れが目立つカラーのため、こまめな掃除が必要です。

黒|洗練された雰囲気と高級感がある

黒いドアは、スタイリッシュで高級感のある雰囲気を演出してくれます。家の外壁が白やアイボリーなどの柔らかい色であれば、玄関ドアに黒を採用すると引き締まった見た目となり、アクセントカラーとして使用可能です。

また、黒は家の雰囲気が和風、洋風を問わずに馴染んでくれるため、どのような家にもとり入れやすいカラーだといえます。

しかし、黒は雨や結露などにより汚れが目立ちやすく、熱を吸収しやすい特性を持つため熱くなってしまう点には注意しましょう。

明るい茶色|ナチュラルで北欧の雰囲気を演出

明るい茶色のドアは、ナチュラルや北欧系の住宅とよく合います。淡いカラーは白い壁との相性が良く、柔らかい雰囲気を楽しめるでしょう。主張しすぎないカラーのため観葉植物との相性も良く、明るい茶色はグリーンや花のカラフルさを自然に引き立ててくれるため、シンプルにまとまります。

スタイリッシュでかっこいい雰囲気ではなく、可愛らしく優しい住宅にしたい方は明るい茶色がおすすめです。

濃い茶色|モダンな雰囲気で白との相性がいい

同じ茶色でも色合いが濃くなるだけで、モダンな雰囲気に変わります。濃い茶色のドアも白い外壁とよく合い、家を引き締めるアクセントカラーとしても活躍してくれるでしょう。ブラックやシルバーのドアだと高級感が出すぎることがありますが、濃いブラウンはシックな中に優しい雰囲気もあるため威圧感を生じさせません。

洗練された雰囲気の住宅を目指している方は、濃い茶色のドアを検討してみてください。

赤・緑・青など|家全体のアクセントになっておしゃれ

赤や緑、青などの目立ったカラーをとり入れると、おしゃれ度がアップします。組み合わせによっては色同士がぶつかりあってしまいますが、家全体の外壁がシンプルなものであれば赤や緑、青であってもちょうどいいアクセントとなるでしょう。

しかし、おしゃれすぎると周囲から注目を浴び、悪目立ちしてしまう可能性もあります。あまりに目立つドアの家は空き巣のターゲットとなる場合もあるため、家全体とのバランスを見てから何色にするかを決めることがおすすめです。

しかし、玄関ドアの色が家と合っているかは、実際につけてみないとイメージがむずかしいですよね。そのような場合は、バーチャル住宅展示場である「LIVRA WORLD」を活用してみてください。

LIVRA WORLD」では、お家にいながらでもバーチャル空間でモデルハウスを内覧できるサービスです。また、モデルハウスの色をコーディネートできる機能が備わっています。そのため、バーチャル空間で、外壁や屋根、玄関ドアなどの色を変えながら住宅を建てるイメージを掴むことが可能です。家づくりの参考に、ぜひ活用してみてください。

【機能】新築の玄関ドアにあるといい機能を紹介

新築一戸建ての玄関ドアは、機能面にもこだわるとよいでしょう。具体的にどのような機能があるといいのか、新築の玄関ドアにおすすめの機能をご紹介します。

網戸|風通しがよく嫌なニオイを解消できる

網戸と通風窓付きの玄関ドアを採用すると、風通しのいい玄関にすることが可能です。玄関は靴のニオイがこもりやすい場所になるため、こまめな換気が求められます。

しかし、玄関ドアの開けっ放しによる換気は虫や砂埃などが侵入する可能性があり、防犯面でも好ましくありません。網戸付きの通風窓があれば玄関ドアを開けっ放しにせず、玄関を換気させることが可能です。

換気は湿気対策にもなるため、湿気がこもりやすい靴箱の中でカビが発生するリスクも低減できます。

採光窓|自然光が入り明るい玄関になる

明るい玄関にしたいときは、採光窓のある玄関窓を選んでみましょう。採光窓があることで、自然光を玄関に取り込めるようになります。窓といっても外から中が見えにくいガラスとなっており、プライバシーは守られており安心です。

また、メーカーや商品によって採光窓の形や大きさ、位置が異なります。光の入り方や玄関の雰囲気に合わせて選びましょう。窓の面積が大きいほど明るい玄関になりますが、その分断熱性が低下する点に要注意です。

断熱性|光熱費が抑えられる

新築の玄関ドアは、断熱性のあるものがおすすめです。玄関ドアは壁よりも熱が出入りしやすく、断熱性が低いと家の中の温度差が激しくなる原因になります。断熱性の高い玄関ドアを採用すれば、住宅内の温度差を軽減することが可能です。その結果、冷暖房のパワーを過度に上げる必要がなくなり、光熱費を抑えられるメリットがあります。

一般的に断熱性が高いのは木製ドアといわれていますが、高断熱仕様の金属製ドアも登場しているため、好みの素材から選ぶことが可能です。

スマートキー|ピッキングのリスクを減らせる

セキュリティ面を重視したいときは、スマートキーに対応している玄関ドアがおすすめです。近年、新築ではリモコンの操作やカードをかざすだけで鍵の施錠・解錠が可能になる、スマートキーを採用するケースが増えています。玄関ドアの開け閉めが楽になり、さらに鍵穴がカバーで隠れているため、ピッキングのリスクを軽減できることがメリットです。

ただし、木製ドアや引き戸には対応していないケースもある点に注意しましょう。

新築の玄関ドア選びのポイント・注意点

玄関ドアといっても多くの種類があるため、ドア選びは施主にとって大きな悩みの1つです。我が家に適したドアを選ぶためにも、ここでは選び方や注意点をご紹介します。

目立ちすぎる色やデザインは避けるのがベスト

目立ちすぎる色やデザインの玄関ドアの採用は避けた方がいいでしょう。門柱や玄関ポーチ、外壁、屋根などの外構や周囲の環境と調和しないデザインを選んでしまうと、玄関ドアだけ浮いた印象になります。

とくに外壁が派手な色の場合、玄関ドアまで赤やピンク、黄色などの原色にしてしまうと、落ち着きのない印象の住まいになってしまう可能性があるでしょう。

先述したとおり、目立つ色はシンプルな外壁の場合におすすめです。

他にも、人の目を集めてしまうことから空き巣に狙われるリスクも高まります。これらのリスクを避けるためにも、住宅全体のバランスに考慮して落ち着いたデザイン性のある玄関ドアがおすすめです。

色やデザインだけでなくお手入れのしやすさも考える

外気にさらされている玄関ドアは汚れやすく、清潔を維持するためには定期的なお手入れが求められます。

そのため、お手入れの楽な玄関ドアが望ましいです。

また、玄関ドアの素材によってお手入れの方法は変わってきます。たとえば、木製の場合は乾拭き後にワックスを塗る、金属製は水洗いと水拭き後にしっかりと乾拭きして水気を取る、などです。素材ごとのお手入れのしやすさやメリット・デメリット、デザイン性、各製品の機能性を比較して、玄関ドアを選びましょう。

実際の施工例やSNSのイメージ写真を参考にする

ただカタログを見て選ぶのではなく、実際の新築施工例や、Twitter、InstagramなどのSNSで公開されているイメージ写真を参考にすることもおすすめです。自分たちがイメージするデザインに近い住宅や写真を参考にすることで、マイホームに合った玄関ドアのイメージが膨らみ、スムーズに選べるようになります。施工会社のホームページやSNSから画像を探すだけではなく、各ハウスメーカーのモデルハウスを見学してヒントを得てください。

バーチャル展示場の「LIVRA WORLD」では、パソコンやスマートフォンからハウスメーカーや工務店のモデルハウスを探し、オンライン上で内覧できます。玄関ドア選びのヒントが見つかる可能性があるため、ぜひ活用してみてください。

新築の玄関ドアに関する失敗例もチェックしておこう

玄関ドアは慎重に選んでも、失敗してしまうケースがあります。夢のマイホームづくりで失敗しないためにも、玄関ドアにまつわる失敗例をチェックしていきましょう。

失敗例①スマートキーの玄関ドアにすれば良かった

玄関ドアの使いやすさを重視して、ドア本体をスマートキー対応にすれば良かったと後々後悔する人もいるでしょう。たとえばスマートキーの場合、リモコンやボタンを押したり、カードをかざしたりするだけで鍵を開閉できます。急いで鍵の開け閉めをしたいとき、荷物で両手がふさがっていて鍵の出し入れや挿すことが難しいときなどにスマートキーは便利です。

また、スマートフォンと連動できるスマートキーであれば、遠隔操作で鍵の開閉ができます。たとえば、子どもの登校時間や帰宅時間に合わせて鍵を開閉できれば、子どもに鍵を持たせずに済むことで紛失する心配も減るでしょう。

他にもピッキングされにくくなるため、防犯対策の面でも導入のメリットは大きいです。

なお、スマートキーには電気錠と電池式の2種類があります。スマートキーを選ぶ際は、種類ごとの使い勝手の良さも検討してください。

失敗例②窓が大きすぎて玄関が寒い

大きな採光窓は外からの自然光をたっぷり取り込めて、明るい玄関にできることがメリットです。

ただし、窓のサイズが大きくなってしまうと、その分、断熱性が下がってしまい、寒い玄関になってしまう可能性があるため注意しましょう。新築の完成時点ではとくに気にならなくても、年数が経過すると玄関ドアの気密性が下がり、隙間風が入りやすくなってしまいます。

隙間風が入ると同時に室内の温かい空気も逃げてしまい、玄関以外の部屋の快適性を損ねてしまう可能性もあるでしょう。

断熱性も考慮したいときは、小さい窓でも光を取り入れやすいデザインの玄関ドアを選ぶのがおすすめです。

失敗例③窓がないせいで玄関が暗い

玄関ドアに採光窓を付けなかったことで、暗い玄関になってしまう失敗例もあります。自然光を取り込めない場合、日中も照明を付けないと薄暗い玄関になってしまう点は注意が必要です。来客があるたびにいちいち照明を付けなければなりません。

この問題を回避するには、日当たりの位置も考慮した上で採光窓が必要かどうか検討しましょう。採光窓を付けない場合は、壁に窓を設けたり、照明のオン・オフを楽にするために人感センサー対応の照明器具を導入したりなど、明るい玄関にするための工夫を考えてみてください。

まとめ

家族や来客を迎える玄関はデザイン性から快適性、防犯性まで考慮して設計する必要があり、玄関ドアも慎重に選びたい部分です。開き方や素材ごとにさまざまな種類があるため、それぞれのメリットとデメリットを理解することが大切です。

また、新築の玄関ドア選びには失敗例もあるため、ご紹介した失敗例や注意点を念頭に置いておきましょう。なかなかイメージが膨らまないときは、実際の施工事例やSNS上のイメージ写真、モデルハウスなどを参考にしながら、マイホームにピッタリな玄関ドアを探してみましょう。



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