サンルームを家づくりに取り入れる際におさえたい注意点6つ

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サンルームを家づくりに取り入れる際におさえたい注意点6つ

戸建てにサンルームを設置するべきか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。この記事では、サンルームのスペースを設けるメリット・デメリットから、設置する際に気を付けたい6つの注意点などを詳細に解説します。

満足できるサンルームを設置するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

サンルームのメリット・デメリットや似た設備との違いをおさえよう

まずは、サンルームの概要やメリット・デメリットをご紹介します。サンルームを理解するためにも、ぜひチェックしてみましょう。

サンルームは日光の差し込む開放的な空間を楽しむスペース

サンルームとは、効率的に太陽光を取り入れられるよう全面ガラス張りにした部屋のことです。

晴れた日には太陽光が差し込み、明るく開放的な空間を作れます。室内に洗濯を干すスペースやガーデンルームなど、目的に応じた活用ができるところが特徴です。

庭と室内をつなぐ導線を工夫すれば、アウトドアリビングや子どもやペットがくつろぐスペースとして設置することもできます。

戸建てにサンルームのスペースを設けるメリット

戸建てにサンルームを設置するメリットとしては、次のようなことが挙げられます。

・自然光を取り入れた開放感のある空間をつくれる

・雨の日や花粉、PM2.5が気になるときでも洗濯が干せるようになる

・セカンドリビングとして使えば室内に広さや奥行きが生まれる

・外気に接する窓と室内の間に設けることで室内に入り込む冷気を遮断し断熱効果が期待できる

サンルームは、自然光の降り注ぐ暖かい空間が生まれるところが大きなメリットです。室内のランドリースペースやガーデンルーム、セカンドリビングなど、サンルームならではの特徴を活かした活用ができます。

戸建てにサンルームがあることで生じるデメリット

戸建てにサンルームを設置するデメリットとしては、下記のようなことが考えられます。

・サンルーム自体は外気や熱線の影響を受けるため夏は暑く冬は寒くなりやすい

・気密性が低く結露や湿気が気になることがある

・サンルームを設置することで余分に施工費用がかかる

・使用用途や設置場所によっては掃除が大変になる

・防犯対策やプライバシー保護対策が必要

 

サンルーム自体はガラス張りで外気や気温の影響を受けやすいので、季節によっては過ごしにくいところがデメリットです。

また、設置場所によっては防犯対策やプライバシーを守る対策が必要となるでしょう。

 

ガーデンルーム・ランドリールーム・テラスルームとどう違うの?

サンルームを検討するときに、ガーデンルームやランドリールーム・テラスルームなどの言葉を耳にすることがあります。

サンルームとの違いは、下記のとおりです。

ガーデンルーム サンルームと似た空間ではあるものの、サンルームより気密性が低く簡易的な構造となっているところが特徴。

床はフローリングではなくウッドデッキやタイルテラスなどで仕上げている場合もあり、住まいよりも庭に近い空間です。

ランドリールーム 洗濯に関わる家事をするための専用スペース。

サンルームのように洗濯を干すスペースに限定されておらず、洗濯機やアイロン、収納スペースなどをまとめて設置し、家事効率を上げることが目的です。

テラスルーム テラス屋根の前面と側面にユニットを取り付けて設置。サンルームは屋根にガラスを使用しますが、テラスルームではポリカーボネートを使用します。簡易的な構造なので、サンルームよりも気密性が低い。

 

サンルームと他のルームは、目的や構造が異なります。とくに、テラスルームはサンルームのように基礎から工事をするのではなく、テラス屋根の前面と側面にユニットを取り付けて設置するため簡易的な構造となっています。

新築一戸建て住宅にサンルームを設けるならおさえたい6つの注意点

新築一戸建てにサンルームを設置したいときには、どのようなポイントに注意すれば理想のサンルームが実現できるのでしょうか?

ここからは、サンルームを設置する上で気を付けたい6つの注意点について解説します。

1.イメージ通りに採光できるか?

サンルームは自然光が差し込む温かな空間が魅力ですが、せっかくサンルームを作っても思ったように採光できなければ上手に活用できません。

このような失敗を回避するために、サンルームの窓面積や日差しが差し込む方角を確認しておきましょう。

もし、構造や接する建物が問題で日差しが入らない場合には、天窓の設置がおすすめです。

天窓であれば窓面積が十分でなかったり周辺に建物があったりしても、均一な光量を得られます。

2.暑さ寒さ・結露対策をしよう

サンルーム本体は暑さや寒さ、結露などの問題があります。この問題の主な原因となるのが、サンルームに設けられている窓です。

夏の冷房時は、窓から73%もの熱が侵入します。冬の暖房時になると、屋内の暖かい空気の58%が窓から流出してしまいます。サンルームは全面がガラス窓になっているため、より外気の影響を受けやすくなるのです。

温度の問題を解消し快適に過ごせる空間にするには、複層窓(ペアガラス・トリプルガラス)などの断熱性の高い窓を検討するといいでしょう。

また、サンルームには温度だけでなく結露対策も必要です。断熱性の高い窓を設置することは結露対策にも有効ですが、より効果を高めるには換気ができる導線を考えておきましょう。例えば、換気扇の設置や空気の流れを作る間取りにすることで、湿気対策につながります。

参考:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会「開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?」

3.使い道とそのための動線を熟慮しよう

サンルームを設置しても明確な使い道がないと、有効活用できていないケースもあります。この問題を回避するためには、使い道と動線を考えておくことが大切です。

例えば、子どもが遊ぶスペースにしたい場合は、リビングやキッチンから見える位置にサンルームを設置すると子どもの様子を見ながら家事に取り組めます。

また、洗濯物干しのスペースとしても活用したい場合は、洗面脱衣室からなるべく近い場所に設置すると家事動線が短くなり便利です。

4.固定資産税の増額も考慮に入れよう

固定資産税とは、建物や土地などの固定資産にかかる税金です。固定資産の所有者が決められた税額を固定資産のある市町村に納税します。

サンルームは一定の条件に当てはまると固定資産税の対象となるので、想定外のコストが発生する可能性があります。固定資産税を考慮に入れつつ、導入を検討してみましょう。

家からはみ出したサンルームにはその分の固定資産税がかかる

サンルームが固定資産税の対象となる条件としては、次の3つがあります。

外気分断性 三方向以上が壁で囲まれており屋根があること
定着性 簡単に移動させることができない
用途性 用途に応じて使用できる状態になっている

この条件を満たすサンルームには、固定資産税が発生します。固定資産税はサンルームを所有する限り毎年支払う必要があるので、念頭に置いておきましょう。

5.きれいなサンルームを維持するためにはメンテナンスが必要

サンルームは全面ガラス張りなので、汚れが目立ちやすいです。きれいなサンルームを維持するには、定期的に掃除やお手入れなどのメンテナンスを行いましょう。

クリーニング業者に依頼すれば汚れをすっきりと除去できますが、その分費用はかかってしまいます。自分自身でメンテナンスをしたい場合は、高圧洗浄機を活用しましょう。

6.プライバシーや防犯面の対策を知っておこう

サンルームは全面ガラス張りなので、プライバシーや防犯面で不安に感じてしまうかもしれません。サンルームを設置する際は、あらかじめ対策を講じておくことが大切です。

プライバシー・防犯対策は工夫次第でDIYできる

警視庁が公表している「東京の犯罪 令和3年版」 によると、侵入窃盗の発生状況(認知件数2,254件)のうち28.6%が空き巣であることが分かっています。

そのうち903件が住宅を対象としたものであり、侵入口は出入り口が56.4%、窓が43.6%を占めています。

ガラス破りなどによる侵入を防ぐためには防犯フィルムや補助錠、警報ブザーなどを取り付け対策を行うようにしましょう。また、すりガラスや二重施錠などのオプションがある場合は、利用を検討するのも一つの方法です。

参考:警視庁「東京の犯罪 令和3年版」

安全で開放的な空間づくりならインナーバルコニーやインナーテラスもおすすめ

サンルームに不安を感じる場合は、インナーバルコニーやインナーテラスの設置を検討してみましょう。

インナーバルコニーは空間が建物内に収まっている屋根付きのバルコニーで、外からは見えないものの日光を取り入れやすいスペースです。

間取りの外側に張り出した普通のバルコニーより奥行きを取りやすいものの、その分室内の面積が狭くなるため注意が必要です。

インナーテラスは、家の中または半分が屋外空間にあるテラスのことです。サンルームよりもデザインの自由度が高く、目的に応じて設置しやすいメリットがあります。

 

サンルームのある家を展示場で見てみよう

サンルームを取り入れる際におさえたい注意点を6つをご紹介してきましたが、それでも具体的なイメージが付きにくいと感じてしまう方は、実際に住宅展示場へ足を運んでみましょう。

住宅展示場にある家を見学することでサンルームのある生活や実際の明るさ、家事動線の作り方などを参考にできます。

LIVRA WORLD」は、いつでもどこでも住宅の内覧ができるバーチャル住宅展示場です。

VR版が用意されていたり簡単見積りの作成ができたりと、さまざまなサービスが用意されています。空いた時間を活用して、理想の住まいを具体的にイメージしてみてください。

新築時と増築時|サンルームを設置するのはどちらがいい?費用相場を比較

サンルームはあとから増築して取り付けることも可能です。ここでは、新築で設置した場合と増築で設置した場合の費用の目安をご紹介します。予算と比較しながら、チェックしてみてください。

新築時にサンルームを計画に入れた場合の費用相場

新築でサンルームを設置する場合の費用の目安は。以下のとおりです。 

種類 費用相場
床納まりタイプ 約350,000円~
土間納まりタイプ 約360,000円~
バルコニー納まりタイプ 造り付け:約302,000円~
屋根置き式:約415,000円~
テラス囲いタイプ 約581,000円~

ただし、上記の価格はあくまでも一例で、メーカーや施工する条件により大きく異なります。詳しい費用が把握したい場合は、一戸建てを検討しているハウスメーカーや工務店に相談してみてください。

増築してサンルームを後付した場合の費用相場

増築リフォームでサンルームを後付けすると、費用相場はどうなるのでしょうか?増築の場合はサンルームの本体サイズ(出幅)に応じて価格が異なることが多いです。

  • 4尺(118.5cm):約52万~95万円
  • 6尺(178.5cm):約55万~155万円
  • 9尺(268.5cm):約97万~185万円

これはあくまでもサイズのみの費用相場になるため、商品やオプションの有無によってリフォーム費用は変動します。上記の相場は目安として考えておきましょう。

色々できる!サンルームの活用方法の一部を紹介

サンルームは、目的やライフスタイルに応じてさまざまな活用方法があります。最後に、サンルームの活用方法の一部をご紹介します。

①物干しスペースとして活用

サンルームは日当たりが良いので洗濯物も乾きやすいのはもちろん、屋外ではないので天気が悪い日や花粉、黄砂、PM2.5なども気になりません。サンルーム内にコンセントを設けておけば除湿器や洗濯機も設置でき、より家事のしやすい環境を作れます。

②ガーデニングスペースとして活用

温室のような暖かい空間になるため、寒さが苦手な植物を育てるガーデニングスペースとしても最適です。ガーデニングスペースにしたい場合は、床材を水に強く汚れが落としやすい素材にすると安心です。

③セカンドリビングやアウトドアリビングに

室内や庭とサンルームをつなげると、素敵な雰囲気のセカンドリビング・ダイニングに仕上げることも可能です。テーブルやイスを用意すれば、ティータイムも楽しめます。

④子どもやペットの遊び場に

サンルームがあると、子どもやペットが暖かい日差しの中でのびのびと遊べます。おもちゃをたくさん広げて、気軽に遊べる空間を確保できます。

まとめ:新築戸建てのサンルームはポイントをおさえて快適な造りにしよう

今回はサンルームを家づくりに取り入れる際におさえたい6つの注意点や費用相場、活用方法などをご紹介してきました。

サンルームの新設にはある程度費用はかかってしまうものの、それ以上におしゃれで機能的など、魅力があることも事実です。

憧れのサンルームを実現させるなら、今回ご紹介した注意点もおさえつつハウスメーカーや工務店に相談してみましょう。 

 

 

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