間取りの工夫例7選+収納アイデア7選!間取りの決め方のポイントも
マイホームを新築するとき、...
インナーバルコニーは屋外に設けられるスペースですが、利便性が高く、幅広い用途に活用できることから人気があります。新築の建築を検討している方の中には、どのようなメリットやデメリットがあるのか気になっている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、インナーバルコニーの特徴や似ているスペースとの違い、設置するメリット・デメリットをご紹介します。設置する際の注意点もご紹介するので、家づくりの参考にしてみてください。
目次
インナーバルコニーは、2階以上に設置される建物からせり出していない屋外スペースです。屋根と壁に囲まれた空間であるため、天候の影響を受けにくく、使い勝手のよい空間となります。
外にせり出す形で設置されるベランダよりも奥行きを確保しやすく、90cm以上の奥行きでつくられることが一般的です。室内空間と外空間をつなげられるので、開放感のある暮らしができます。家族の憩いの場となるセカンドリビングをはじめ、お庭の代わりや洗濯物を干すスペースなど幅広い用途で活用できるのも魅力です。
インナーバルコニーと似ている屋外スペースには、バルコニーやテラス、サンルームがあります。具体的に何が違うのか、各スペースの特徴を見ていきましょう。
バルコニーも建物の2階以上に設置されており、ベランダよりも広々とした屋外スペースとなります。双方の大きな違いは設置方法です。通常のバルコニーは、ベランダと同じく外にせり出す形で設置されるので、天井が付いていません。
天井がないことで空が見えるので、インナーバルコニーと比べて明るく開放感があります。また、日差しを遮らないため、接している部屋の窓から自然光をしっかり取り込むことが可能です。天井がないので天候の影響を受けやすいものの、晴れた日には洗濯物を干したり、アウトドアリビングのように使ったりなど幅広い用途で使えます。
テラスは、1階部分に設置される屋外スペースです。ラテン語で高台や盛土という意味があるため、地面よりも一段高い場所に設けられているのが特徴になります。
一般的には、リビングと隣接する形で設置されているケースが多いです。インナーバルコニーは2階以上の場所に設置されるため、設置する場所が異なる点がテラスとの大きな違いとなります。
テラスの場合、床の表面をコンクリート・ウッドデッキ・タイル・石張りなどにでき、デザイン性の高い空間にすることが可能です。使い方に合わせて屋根やシェード、囲いを設置できるので、利便性や快適性を高めたスペースにできます。
サンルームは、透明のガラスの窓や天井に囲まれており、太陽光を全面からたっぷり取り込める空間です。インナーバルコニーは一部屋外になっていますが、サンルームは外と遮断されているので、ひとつの部屋と考えられます。
サンルームは、1階や2階など場所を問わず設置できるのも特徴です。リビングに隣接して設置すれば、セカンドリビングとしてや天候に関係なく子どもやペットが遊べるスペースといった使い方ができます。2階に設置して、セカンドリビングやリラックススペースとして活用することも可能です。一面ガラス張りになっているので、洗濯物に花粉やPM2.5、虫などがくっつくのを防げるのもメリットといえます。
インナーバルコニーはさまざまな用途に使えるため、設置すれば生活の快適性や利便性を高められます。設置することで具体的に得られるメリットは以下のとおりです。
屋内の一部が屋外スペースとなるため、室内と外空間のつながりが生まれ、開放的な空間を演出できます。室内からも風や日光といった自然を感じられるので、リフレッシュできる空間が欲しい人におすすめです。
2階にリビングをつくる間取りであれば、その延長線上に設置することで、より広々とした開放感のあるリビング空間にできます。1階にリビングがある間取りでも、セカンドリビングや趣味などを楽しむリラックススペースとして活用することが可能です。
天井があるので、天候に影響されにくいことも大きなメリットです。通常のバルコニーは天井がないため、天候が悪い日は利用できません。しかし、天井や壁に囲まれたインナーバルコニーであれば、雨が吹き込みにくいので天候に関係なく利用しやすく、とくに洗濯物を干すスペースとして活用する場合に重宝します。
雨の日も外干しができるので、洗濯物によって室内スペースが圧迫されてしまうのを防ぐことが可能です。また、直射日光が遮られるため、陰干しが必要となるデリケートな服なども気軽に干せます。日中、紫外線を気にせずに過ごせるのもメリットです。
インナーバルコニーは2階に設置されるので、道路と隣接する庭よりもプライバシーが確保された屋外スペースにできます。人に見られたくない洗濯物や布団も安心して干すことが可能です。
また、近所の人の目を気にせずに、ガーデニング・家庭菜園・読書・ティータイムなど、好きなことをして過ごせる空間にできます。風通しがよいので、においや煙を気にせずBBQを楽しむスペースとしても活用できるでしょう。
しかし、住宅が密集している地域の場合、位置によっては隣家からの視線が気になる可能性があります。その場合は、目隠しなどのプライバシーを確保する対策をすれば、居心地のいい空間にできます。
インナーバルコニーを設置するにあたって、デメリットも把握した上で検討することが大切です。続いてはデメリットをご紹介します。
土地や建物といった不動産を所有している場合、毎年固定資産税という地方税を納めなければなりません。インナーバルコニーを設置した場合、固定資産税が高くなる可能性がある点には注意してください。
固定資産税は、住宅全体の総面積(延床面積)に基づいて算出されるため、住宅ごとに異なります。奥行き2m以内のベランダやバルコニーであれば建物の外部として扱われるため、延床面積に含まれません。
しかし、インナーバルコニーは建物からせり出さずに設置されるため、建物の内部とみなされて延床面積に含まれます。その結果、一般的なベランダやバルコニーよりも延床面積が大きい住宅となり、課税金額が高くなる可能性があるのです。
税金以外にも、通常のバルコニーと比べて建築費用が高くなりやすいこともデメリットです。インナーバルコニーには屋根や壁を支えるための柱を設けます。さらに、床部分となる下の階の快適性を保つために、断熱施工や防水加工などが必要となるため、コストアップしやすい点には注意が必要です。
インナーバルコニーを設置すると、間取りが制限される可能性があります。建物は、容積率に基づいた敷地面積で建てなければなりません。
容積率とは、延床面積に対する敷地面積の割合のことです。つまり、容積率を守って敷地面積を決める必要があります。
先に述べたとおり、インナーバルコニーは延床面積に含まれるため、容積率の制限を考慮するとなると、他の部屋に割ける面積が少なくなる可能性があるでしょう。設置する場合は広い面積でつくりたい部屋の優先順位を決めて、間取りを考えていくことが求められます。部屋の広さにこだわりたいのであれば、使用目的や頻度を考えて、インナーバルコニーを設置するべきか検討することも大切です。
隣接する部屋が暗くなりやすいのもデメリットです。屋根や壁に囲まれたインナーバルコニーは、直射日光を遮るメリットがある一方で、室内まで日光が届きにくくなる特徴があります。
室内に日光が届きにくいため、日中もやや薄暗い部屋になってしまう可能性があるでしょう。隣家との距離が近くて窓を設けられないなど、近隣の状況次第では十分な明るさを確保できず、日中も照明をつけなければならないケースもあります。そのため、隣の部屋の明るさにも考慮しながら設置を検討するようにしましょう。
自宅にインナーバルコニーを設置することにはデメリットもあるため、慎重にプランを検討していく必要があります。設置する際の注意点は以下のとおりです。
住宅の間取りや動線は、インナーバルコニーを使う目的によって変わってきます。目的に合わない間取りや動線になると、使いづらくなってしまうので注意してください。
たとえば、洗濯物を干すスペースとして使いたい場合、風通しのよい南向きのインナーバルコニーを設置するのがよいでしょう。ただし、南向きにつくっても、隣家との距離が近くて風通しや日当たりが悪いというケースも考えられます。そのため、状況に応じて十分に風通しや日当たりがいいか検討して設置しなければなりません。
また、洗濯機置き場との距離や動線にも考慮が必要です。洗濯機置き場からアクセスしやすい位置であれば、干すまでの移動に手間がかかりません。
他にも、アウトドアリビングやセカンドリビングといったパブリック空間として使いたい場合、2階リビングなど個室以外のスペースから入れる間取りにすると、より使い勝手がよくなります。
このように、インナーバルコニーの使い方に合わせて、使いやすい間取り・動線を考えていきましょう。
インナーバルコニーを設置する際は、必要に応じて目隠し対策をしましょう。インナーバルコニーは、庭に比べるとプライバシーを確保しやすいです。しかし、人通りの多い立地や隣家と距離が近い狭小地では、外部からの視線が気になってしまう可能性があります。
とくに、プライベート空間として使う場合、人目を気にせずに過ごせるように目隠し対策が必要です。人目に付きにくい場所に設置するほか、外壁を高めにする、目隠しフェンスやルーバー(隙間があくように細長い羽板を並べたもの)などを取り付けることでプライバシーを確保できます。ただし、目隠しのしすぎによって、日当たりが悪くなってしまわないように注意しましょう。
上記で述べたとおり、設置することで隣の部屋に日光が届かず、暗くなってしまう可能性があります。日中も照明が必要になると、光熱費の負担が大きくなってしまうため、隣の部屋の採光対策が必要です。
インナーバルコニーに面していない壁に窓をつけることで、日光を室内に取り込めます。隣家が近く窓が設けにくい場合は、天窓や高窓を設ける、吹き抜けの部屋にするという方法で採光のとりやすい空間にしてみましょう。
インナーバルコニーのある家を建てたいのであれば、実際に設置してある住宅を見ることで理想のイメージを膨らませられます。しかし、近場に住宅展示場がない、忙しくて見学に行く余裕がないというケースもあるでしょう。
そのようなときは、バーチャル住宅展示場の活用がおすすめです。「LIVRA WORLD」では、自宅にいながらインナーバルコニーが設置されたモデルハウスの見学を行えます。間取りやデザインの参考になるので、どのような家にしたいのか具体的なイメージを持てるでしょう。わざわざ住宅展示場に足を運ばずとも、家族と理想の家のイメージを共有できるのもバーチャル住宅展示場のメリットです。
他にも、予算がどのくらいになるのか判断しやすいように、価格のシミュレーションができる機能もあります。さまざまなハウスメーカー・工務店のモデルハウスを紹介しているので、施工会社探しにも活用することが可能です。マイページから来店予約やイベント予約もできるので、気になるハウスメーカーや工務店が見つかった際には、ぜひ予約をしてみてください。
屋根付きのインナーバルコニーは、天候の影響を受けにくく、さまざまな目的でスペースを使えることが魅力です。そのため、快適で利便性に優れた生活を送れるでしょう。
その一方で、コスト面や室内に日光が入りにくいなどのデメリットもあります。欠点も理解しつつ、必要性や間取りのプランニングを慎重に考えていくことが大切です。また、住宅のイメージや間取りに悩んでいるときは、LIVRA WORLDを活用して気軽にモデルハウスの見学をしてみてください。